HPに買収されたPalmから、ようやく次期モバイルOSが発表された。正式名称は「HP webOS 2.0」となり、今週フランスで発売の「Palm Pre 2」に搭載される。
米Hewlett-Packard(HP)は10月19日(現地時間)、4月に買収したPalmによる次期モバイルOS「HP webOS 2.0」と、同OS搭載の新スマートフォン「Palm Pre 2」を発表した。新端末はまず22日にフランスで発売され、数カ月以内に米国とカナダで米Verizonから発売される。現行webOSユーザーはOTAでの無償アップデートを利用できる。
webOS 2.0は、2009年6月の立ち上げ以来初のメジャーアップデートとなる。9月のSDKリリース時に紹介された独自のマルチタスキング機能「Stacks」、入力し始めるとアプリが起動する「Just Type」機能、フォトアルバム「Exhibition」に加え、Facebook、Google、Microsoft Exchange、LinkedIn、Yahoo!でのアクティビティを一元管理できる「HP Synergy」を搭載する。
HTML5のCanvas、Webストレージ、位置情報、アプリケーションキャッシュなどをサポートし、「Adobe Flash Player 10.1 β」を搭載する。ドキュメントビューアの「Quickoffice Connect Mobile Suite」では、Microsoft Office Word、Excel、PowerPointを閲覧できるほか、Google DocsやDropboxなどを利用することもできる。Verizonのユーザーは、Skype Mobileの利用が可能だ。現行のwebOSユーザーは無償でアップデートできる。
同OSを搭載する最初のスマートフォンとなるPalm Pre 2は、3.1インチ(320×480)のマルチタッチスクリーン、スライド式のQWERTYキーボード、500万画素のデジタルカメラを備え、ネットワークはCDMA、UMTS、IEEE 802.11b/gに対応。サイズは59.6×100.7×16.9ミリで重さは145グラム。
HPは同日、米国の開発者向けにSIMロックフリーのPalm Pre 2を販売するプログラムも開始した。
HPは4月にPalmの買収を発表し、7月に手続きを完了した。同社はPalmのリソースをスマートフォンだけでなく、iPad対抗のタブレットPCやプリンタ製品にも採用するとしている。webOS 2.0搭載のタブレットPCは2011年初めに投入する計画だ。
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