Microsoftは開発者向けカンファレンスPDCで、Windows Azureの新機能やアプリストアの「Windows Azure Marketplace」を発表した。
米Microsoftは10月28日(現地時間)、本社で開催中の開発者向けカンファレンスProfessional Developers Conference(PDC)において、クラウドOS「Windows Azure」の新機能を発表した。
サーバ&ツール部門のボブ・マグリア社長は基調講演で「Windows Azureだけが汎用的なPaaS(サービスとしてのプラットフォーム)を提供する。開発者はWindows Azureを利用することで、煩雑なインフラや仮想マシン(VM)の管理に労力を割かずにアプリケーションの開発に集中できる」と語り、2つの新機能を紹介した。
「Windows Azure Virtual Machine Role(VM Role)」は、Windows Server 2008 R2のアプリケーションをWindows Azureでそのまま稼働できるようにする機能。「Server Application Virtualization」は、Windows Azureの管理機能を利用して仮想化したアプリケーションイメージをWindows Azureに移植する機能。アプリを書き換えたり、VMにパッケージせずに移植できる。VM Roleのパブリックβ版とServer Application Virtualizationのコミュニティー技術プレビュー(CTP)版は2010年末にリリースの見込み。Server Application Virtualizationの正式版は2011年下半期に提供する予定という。また、2011年のうちに、VM Role向けのVMイメージを直接クラウド上で構築できるようにする計画だ。
このほか、.NET Frameworkの拡張機能を利用してWindows Azure Platformでのアプリケーション構築をスピードアップできる「AppFabric Composition Model」や、Windows Azureのアプリストア「Windows Azure Marketplace」も発表した。Marketplaceは「Data Market」と「App Market」の2つのセクションに分かれている。Data Marketは「Dallas」というコードネームで呼ばれていたサービスで、サードパーティー製のデータ、画像、リアルタイムのWebサービスを提供する。App Marketはコンポーネントや開発ツール、トレーニングサービス、アプリやサービスを提供する。Data Marketは同日から利用でき、既に約80本の有料・無料のデータが登録されている。App Marketは年末までにスタートする予定。
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