アデランス、生産管理システムの刷新でグローバル標準の生産モデルを確立導入事例

アデランスは、フィリピン工場における生産管理システムを刷新。現場の詳細な工程単位で情報を管理できるようにした。

» 2013年07月18日 18時21分 公開
[ITmedia]

 アデランスが生産管理システムを刷新し、グローバル標準の生産モデルを確立することで、生産管理レベルの「QCD(Quality、Cost、Delivery)」の向上を図った。システムを構築したNECが7月18日、発表した。

 同システムはIFSのグローバルERPソフトウェア「IFS Applications」を活用して構築したもので、5月からフィリピン工場で稼働を開始している。アデランスは、フィリピンとタイでウィッグなどの生産している。各工場の生産管理システムは現地で個別に構築していた。このため日本からのガバナンスが効きづらく、納期・品質・原価などのQCDをきめ細かく把握、管理することが課題となっていたという。また、人件費が安価な地域へ迅速に生産拠点を展開できるよう、新たな標準システム基盤の構築も必要としていた。

 今回の生産管理システムは、従来は部門単位で管理していた進ちょくや品質といった情報について現場の詳細な工程単位で管理する。具体的には、ハンディ端末を利用して作業の着手や完了の実績報告を行い、各工程間の滞留状況を可視化、納期遅れへの早期対応を実現している。仕掛品の所在を正確に把握することで、キャンセルや変更への柔軟かつ迅速な対応が可能になるとともに、工程別の検査結果を把握することで、問題工程の可視化を実現するという。

 さらに、個別仕様のオーダーメイド品と仕様が決まっているレディメイド品について、日本からの受注情報をシステムに取り込むフォーマットや、工場で作製指示を行う機能を統一化した。これらにより、システム入力作業の効率化と入力ミスの削減を実現するとしている。

 アデランスは今後、フィリピン工場における会計システムの構築や、タイ工場、ラオス工場(新設予定)への生産管理システムの展開を計画している。

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