次は、東洋大学の情報システム部門に所属する藤原喜仁さんが登壇しました。東洋大学は文京区の白山キャンパスに約2万人の学生が在籍していますが、学内にはPCが1100台しかなかったのです。
大学としては、学生数の10%を目標にしているものの、900台が不足している状況……。PCだと、前に使った人のデータの消去をどうするか、といった運用の問題もあるので、「『Chromebook』の有効性」を調査しているといいます。
どのChromebookがよいのか、学生に受け入れられるのかを見極めるために、デル、ASUSなどのデモ機を入手し調査中。この春、朝霞キャンパスでは先行実験として、Chromebook 25台の導入を実現したそうです。
LTのトリを飾ったのはガイアックスの情シス、岡本和也さん。社内でクラウド、テレワーク、BYOD(私物端末の業務利用)に関する相談が増えたことから、実際にどんな相談が多いのかを調査したそうです。
実際の相談内容を「人的なもの」「モノ的なもの」「システム的なもの」に分けると、「『忘れた』『壊した』『なくした』などといった人に関わるもの」が比較的多いことが分かり、岡本さんは「この問題行為が起きかねない状況こそがピンチ」と捉え、解決に取り組みました。
こうしたピンチが起きる大きな原因は、「準備不足」だと岡本さん。つまり、こうしたピンチを想定した『回避・抑制・移転』という『リスク対策の3項目』が考えられていないことだと指摘します。ガイアックスでは、ピンチを想定して準備しているので、「実際にピンチがあっても難なくこなし、むしろそれが信頼の向上につながっている」そうです。
「問題行為というのは、人に起因するものがほとんどで、それをICTで解決するのが私たち情シス部門の仕事だと思っています。ガイアックスの情シスのミッションに『安全・安心・安定、効率よく、低コスト』というのがありますが、2019年は、『CASB(Cloud Access Security Broker)、AI(人工知能)を利用したもの、RPA(Robotic Process Automation)/PDAのパッケージ化』を考えています。『情シスでもテレワーク』を実現できるよう取り組みます」(岡本さん)
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