ソニー「α380」の長期リポートも今回で第3弾。前々回、前回から趣向を変えて、今回は交換レンズでα380を楽しみたい。
アクセサリーのカテゴリーに入れるかどうかは迷うところだが、デジタル一眼レフカメラにとって、もっとも魅力のある、そして使って楽しいアクセサリーが交換レンズだろう。今回は6月に販売が開始されたデジタル専用単焦点レンズ「DT 50mm F1.8 SAM」(SAL50F18)を組み合わせてみた。
DT 50mm F1.8 SAMはレンズ内にSAM(スムーズAFモーター)を内蔵した単焦点レンズで、α380装着時の画角は35ミリ換算で約75ミリ相当となる。約170グラムと軽量で携帯性にも優れ、全長も45ミリとコンパクトだ。外観はオールプラスチックでお世辞にも高級感あふれるとは言い難いが、α380に装着した際の重量バランスはいい。
既存製品「DT 50mm F1.4 SAM」と画角は同一だが、スペックでいえばF値のほかにも、DT 50mm F1.4 SAMが最短撮影距離45センチ/最大撮影倍率0.15倍であるのに対し、DT 55mm F1.8 SAMは同34センチ/0.2倍といった違いがある。
α380に装着してポートレートから風景まで撮影してみたが、やはり軽量な単焦点レンズは取り回しがよく、快適な撮影が行える。SAMを搭載しているとはいえAF時にはモーター音がやや気になるものの、ピントあわせのスピードは標準的であり、1万円後半(直販サイト「ソニースタイル」での販売価格は1万8480円)のレンズとは思えないほど解像感にも優れる。
フォーカスリングが軽めで手応えに乏しくMF時には頼りなさを感じるが、ズレるようなことはなく利用上の問題はなし。F1.8という明るさもあり、さまざまな場面で活躍してくれそうだ。なお、αをWeb直販サイト「ソニースタイル」で購入したユーザーのみが対象となってしまうが、2泊3日/2480円から利用できるレンズレンタルサービスがある。このDT 50mm F1.8 SAMもレンタル可能な1本で、9月24日までならばキャンペーンが適用され2泊3日/1480円で利用できる。
単焦点レンズは、ズームレンズばかり使っていたユーザーからすればもどかしく感じることはあるかもしれないが、積極的に背景をボケさせたい場合やカメラと組み合わせた際の軽快感はズームレンズでは得がたいもの。価格の安さもあり、初めて交換レンズを購入する人にも、お勧めしたいレンズの1つといえる。
また、今回は試用することができなかったが、アクセサリーのなかでは、フラッシュ「HVL-F20AM」も興味深い。
HVL-F20AMは62(幅)×94.6(高さ)×24(奥行き)ミリ/約98グラムと胸ポケットに入る小型軽量サイズで、下部のジョイントがフラッシュ本体の電源と連動しており、起こすと電源ON/寝かせると電源OFFとなる機構を備え、カメラ装着時でもそのコンパクトが失われない。ガイドナンバーは20(50mm、ISO100)で室内での利用には十分な光量を持っている。価格もお手ごろな(ソニースタイルでの販売価格は1万2285円)であり、「DT 50mm F1.8 SAM」とあわせ、おすすめしたいアクセサリーのひとつといえる。
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