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しゃれっ気のある質実剛健モデル、ADL初のヘッドフォン「H118」を試す野村ケンジのぶらんにゅ〜AV Review(2/2 ページ)

» 2013年06月04日 14時12分 公開
[ITmedia]
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 携帯性に関しても悪くない。スイーベル機能はないが、折りたたみできること、もともと前後方向に短いハウジングのおかげもあって、バッグには詰め込みやすい。付属のケースを使えば、持ち運びは容易だ。

折りたたみ、付属のケースに入れればコンパクトに持ち運ぶことができる

 なお、着脱式を採用するケーブルは、3メートルの長さのものが標準添付されているが、ADLブランドから高級モデル「iHP-35X」(長さは1.3メートルと3メートルの2バリエーション)も発売されている。こちらを一緒に購入して、さらなるクオリティーを追い求めるのもいいだろう。

別売のリケーブル「iHP-35X」

ストレートで自然なサウンド表現

 オーディオ用ケーブルやアクセサリー類を数多く手がけるフルテックだからか、ストレートで自然なサウンド表現が信条といえる1台に仕上げられている。帯域バランス、音色感共にとてもナチュラルで、ヴォーカルもメイン楽器も、いっさいのカラーレーションを感じさせない。本来の歌声、本来の響きを、素直に表現してくれるのだ。おかげで、安心して長時間聴き続けられるし、時にモニター的な使い方もできる。人気のモニターヘッドフォンに比べると、やや解像度が低く、低域もあえてボリューム感を高めている差異はあるが、演奏本来の良さを余すところなく表現する、という点では勝るとも劣らない優秀さを持ち合わせている。

 また、ハウジング内が狭い「Alphaトリフォーム・イヤーカップ」の効力なのだろう、オンイヤータイプに近いダイレクト感の高さを持ち合わせている点も好印象。おかけで、音の細かいニュアンスまでしっかり伝わってきてくれ、空間的な広がり感も密閉型の割には良好といえるレベルとなっている。ちょっとだけ張り出した低域も、屋外で使用している際にはぴったり。絶妙なバランス感覚を持つ、まとまりの良い製品といえるだろう。

パッケージ

音質評価 ADL「H118」
解像度感 (粗い−−○−−きめ細かい)
空間表現 (ナロー−−−○−ワイド)
帯域バランス (低域強調−○−−−フラット)
音色傾向 (迫力重視−−−○−質感重視)
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