シャープは8月5日、液晶テレビ“AQUOS”(アクオス)の新製品として、4K対応の「U20ライン」を発表した。従来より小型の40V型を加えるとともに、価格も抑えて4Kテレビの裾野を広げる考えだ。9月10日に発売予定で、価格はオープン。店頭では50V型の「LC-50U20」が30万円前後(税別)、40V型「LC-40U20」は23万円前後になる見込みだ。
スタンド部にパイプを用い、「ディスプレイ部に浮遊感をもたらす軽やかなフローティングデザイン」(同社)。狭額化で横幅も短くなり、「例えば8年前の32V型(GH2)の横幅が97.2センチだったのに対し、今回の40V型は90.1センチ。買い替えれば8インチのサイズアップをしながら省スペース化が可能だ」としている。また32V型フルHDに比べると40V型4Kの画素サイズは0.63倍となり、さらに緻密(ちみつ)な映像が楽しめるという。
上位機「UD20」との大きな違いは、外光の映り込みを防ぐ「モスアイパネル」を搭載していないこと。表面処理は低反射タイプになった。また映像エンジンには4Kアップコンバート機能を含む「AQUOS 4K-Master Engine PRO」を採用しているが、UD20の「リッチカラー」は省かれている。このほか、独立したスピーカーボックスを持っていたUD20に対し、今回はバスレフ式のスピーカーボックスに4.5センチ×10センチの楕円(だえん)形スピーカーを内蔵し、画面下に配置した点も異なる。中高音域を補正して聞き取りやすくする「AEQ」を含む音声処理LSI「新Audio Engine」は継続して搭載している。
地デジチューナーは3系統で、視聴しながら別売のUSB外付けHDDに2番組を同時録画可能。DLNAサーバ機能や「AQUOS City」、ハイブリッドキャストなどネットワーク関連機能も充実させた。さらに無線LANやBluetoothも内蔵。Miracastでスマートフォンの画面をテレビに映し出すこともできる。別売の3Dメガネ(AN-3DG50)を購入すれば、3D視聴も可能だ。
もちろん4K/60p入力とHDCP 2.2をサポートしたHDMI端子、およびHEVCデコーダーを内蔵。同社の“AQUOS 4Kレコーダー”「TU-UD1000」と接続すれば、NexTV-Fの4K試験放送を視聴できるほか、「ひかりTV」が10月にサービスを開始する4K VoDにも対応する。
このほか4K解像度を活かせるコンテンツとして、ゲッティ イメージズジャパンとシャープが厳選した高解像度写真をプリインストールした「かんたん4Kフォトフレーム」、デジカメ写真がカンタンに楽しめる「コンテンツマネージャー」機能なども備えた。コンテンツマネージャーは、USBメモリなどを接続したときに本体内蔵メモリに写真データを自動保存し、いつでも再生できるようにする機能だ。本体メモリには約400Mバイトぶんの空き容量があるほか、USBメモリで拡張できる。
同社では、4Kテレビの全体に占める構成比を挙げ、「台数では1月が1.2%だったのに対し、直近5月では3.3%に伸びた」と指摘。新たに40V型を加えたU20ラインの投入により、4K需要を喚起するという。
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