東京・中野で「秋のヘッドフォン祭2014」が開幕した。初日の10月25日(土)は好天にも恵まれ、朝から多くのオーディオファンが詰めかけた。
会場は中野サンプラザの6階、11階、13階、15階。4つのフロアをまたいだ縦の移動が多い会場ということもあり、前回「春のヘッドフォン祭2014」では来場者がエレベーター前で列を作る姿も多く見られたが、今回は主催者側も対策を考えた。1階の一般用エレベーターのうち3基をヘッドフォン祭会場直通として案内員も配置しており、前回よりはスムーズに動けそうだ。
14回目となる今回は、国内初お披露目を含む約100社、160以上のブランドが出展し、製品数は軽く1000を超える。メーカーによる発表会も多く予定されており、初日はデノンやティアック、フィットイヤーが6階のチャペルで新製品発表会を行う。ティアックは先日の「オーディオ・ホームシアター展」で参考展示した“ハイレゾプレイヤー搭載のポータブルアンプ”こと「HA-P90SD」を発表した。
一方、各ブースでは、発表したばかりの新製品から未発表のプロトタイプまでが試聴できる状態になっている。例えばゼンハイザーでは、昨日リリースした「MOMENTUM」シリーズ初のカナル型イヤフォン「MOMENTUM In-Ear」や密閉型ヘッドフォンの新シリーズ「URBANITE」(アーバナイト)を展示している。タイムロードでもUSB-DACの「Hugoブラックモデル」やULTRASONEの新顔「Performanceシリーズ」をお披露目した。
初出展の中では、サラウンド技術で知られる米dtsが異彩を放っていた。同社は昨年のCESで発表したヘッドフォン向けの音響技術「DTS HEADPHONE:X」をシアター形式で紹介しており、11.1chで制作したコンテンツをまずスピーカーで聞かせ、さらにヘッドフォンとDTS HEADPHONE:Xでその効果を体験してもらうという趣向だ。脳内定位とは違う、スピーカーの位置を錯覚させるほど離れた場所に定位する新技術をアピールする。
一方、国内未上陸の海外メーカー製品を聞くことができるのもヘッドフォン祭の魅力だ。例えば6階に出展している米FORTEは、「現在、国内の販売パートナーを探している」という。同社は10ミリ径ダイナミック型のシングルドライバーモデル「IMPACT」と「LIFE」、そして本国でも未発売の「CLARITY」を含む3機種を並べて試聴できる状態にしていた。いずれも数学的な計算によってドライバーとハウジングの干渉を抑える“ハーモニック干渉フリー技術”が特徴。すべて1万円以下というコストパフォーマンスを武器に販売ルートの開拓を目指す。
「秋のヘッドフォン祭2014」の開催期間は10月25日(土)と10月26日(日)。会場時間は25日が18時30分まで、26日は18時までとなっている。
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