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DTS、オブジェクトベースの次世代サラウンドフォーマット「DTS:X」の詳細を発表

» 2015年04月10日 20時59分 公開
[ITmedia]
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 米DTSは、新しいサラウンドフォーマット「DTS:X」(ディーティーエス エックス)の詳細を発表した。同社が2012年にSRSを買収した際に入手した“マルチディメンショナルオーディオ”技術を用いたオブジェクトベースの音響技術で、映画館やホームシアター向けに提供される。対応するAVアンプなども2015年中に登場する見通しだ。

 DTS;Xの特徴は、「包み込むようなサウンド」(同社)とスピーカー配置の柔軟性。DTSの会長兼CEOのJon Kirchner氏は、「今までにない真の三次元音響体験を実現し、オーディエンスはまさにそのシーンの真っ只中にいる感覚を体験することができる」としている。

デノン「AVR-X7200W」はファームウェアアップグレードで対応する見込み

 DTSでは、各地域のパートナーと手を組んでDTS:Xの映画館への導入を進めるほか、ホームシアター向けにも訴求する構え。既に日本企業を含む多くのAVアンプメーカーがサポートを表明しており、2015年中に新製品をリリースするか、既存製品のファームウェアアップデートで対応する予定だ。いずれの製品も11.2chのスピーカー出力チャンネルをサポートするという。

ブランド DTS:X対応状況
デノン 「AVR-X7200W」(本年中にDTS:Xファームウェア アップグレード予定)
インテグラ 2015年秋までに複数モデルを市場投入予定
マランツ 「AV8802」(本年中にDTS:Xファームウェア アップグレード予定)
オンキヨー 2015年秋までに複数モデルを市場投入予定
パイオニア 詳細は後日発表予定
スタインウェイ・リングドーフ 2015年夏に「P200」サラウンド音響プロセッサ発売、2015年秋にDTS:Xファームウェアアップグレード予定
シータ・デジタル 2015年夏に「Casablanca IVa」提供予定
トリノフ・オーディオ 「Altitude32」(2015年夏にDTS:Xファームウェアへのアップグレード予定)
ヤマハ 2015年秋、DTS:X対応モデルを市場投入予定
マランツ「AV8802」も対応する見通しだ

今年1月の「2015 International CES」ではデモディスクが配布された

 また同社は、DTS:Xの基幹技術となるオブジェクトベースオーディオ制作のためのオープンプラットフォーム「MDA」を映画制作スタジオなどにライセンスフィーなしで提供することで普及を促進する。MDAでは、従来のチャンネルベースサラウンドと新しいオブジェクトベース技術を組み合わせ、「一度でミックス」することが可能。同じコンテンツを映画館のみならずストリーミング用、放送用、光学ディスク用などに使用できるという。

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