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中国旅行のお土産に“炊飯器”はいかが?――中国ミデアが日本で異例の新製品発表会

» 2015年04月13日 16時59分 公開
[ITmedia]

 日本を訪れた中国人観光客が家電製品などを大量に購入する“爆買い”が話題になる中、中国の大手家電メーカー「美的(ミデア)グループ」が異例の新製品発表会を行った。新製品はスタイリッシュな新型IH炊飯器「鼎沸」(型番:MB-FZ4086)で、現時点で日本市場での販売は予定していない。同社の李国林社長は、「中国に観光に来たら、ぜひ購入して持ち帰ってほしい」と話している。

ミデアのIH炊飯器「鼎沸」(型番:MB-FZ4086)

 ミデアは広東省仏山市に本拠を置く総合家電メーカーで、業務用エアコンなどを扱う中国最大級の空調システムメーカーとしても知られる。炊飯器は21年前に国内メーカーと提携して開発に乗り出し、最初の製品は日本で販売された経緯がある。李社長は、「日本はわれわれの夢が始まった場所。夢に向けて絶えず邁進していきたい」として、グローバルモデルを目指す「鼎沸」のお披露目に日本を選んだという。販売目標は年間10万台で、中国アリババなどネット通販を中心に展開する。

発表会の様子。日本メーカー製の炊飯器に劣らない製品ができたとアピールした

2方向の対流を起こす「IH攪拌」

 「鼎沸」は、チタン合金を含む8層の「チタン鼎釜」で“かまど”の炊きあがりを再現するというIH炊飯器だ。釜の側面にハニカム成形を施して加熱面積を20%拡大。これに最大1300ワットの大火力を合わせ、釜の中で2方向の対流を起こすという。同社はこれを「IH攪拌」(かくはん)と呼ぶ。

 新製品の開発にあたり、ミデアではビッグデータの解析と300人規模の追跡調査を実施した。その結果、おいしいご飯の基準は、62%という「黄金の水分量」と熱を加えてα化((糊化)した際のヨウ素青色試験(デンプン反応)で52という値だった。「通常のIH炊飯器では一方向の対流しか起きない。しかし鼎沸は、双方向の対流を起こして米粒を十分に加熱する。デンプンのα化を促し、うまみを引き出す」(同社)。

天面はガラス製で、タッチ式の操作パネルを備える

 価格は2999人民元(約5万8000円)。なお、中国で購入する場合、説明書はもちろん操作パネルなども中国語表記で、電源は220ボルト仕様となっている点に留意したい。梱包時の寸法は434×360×310ミリ、重量は8.3キログラム。

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