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超高精細映像で地震断層を発見!? 応用が進む8Kスーパーハイビジョン

» 2017年04月11日 20時15分 公開
[ITmedia]

 NHKによると、熊本地震の発生直後に8Kスーパーハイビジョンカメラで空撮した映像から新たな地震断層や亀裂が複数発見されたという。超高精細映像を地震や防災の専門家が分析すると、従来の航空写真では捉えることのできなかったものが浮かび上がる。

世界初、8Kカメラを搭載したヘリコプター

 空撮映像では、山林にわずかなすき間が続いていることが分かった。地震学者とともに調査すると、断層があると判明。断層で地面がずれ、木がわずかに傾いたことですき間ができたと考えられるという。

林にできたわずかなすき間(8K映像を拡大したもの)
林の中で見つかった断層

8Kスーパーハイビジョンの活用

 このほかにも8K映像の情報を読み解くことで、火山活動の分析や避難シミュレーション、防災・減災教育への活用など、さまざまな可能性が見えてきたという。NHKでは、最新の検証結果を8Kスーパーハイビジョン試験放送およびEテレの科学番組「サイエンスZERO」で放送する。

「8Kスーパーハイビジョン 超高精細映像で災害に立ち向かう」

 対象物を詳細に映し出す8Kは、火山活動の分析にも役立つ。8K試験放送の「8Kスーパーハイビジョン 超高精細映像で災害に立ち向かう」では、桜島南岳の山頂付近にある火口に雨水が高温に熱せられた火山湖を発見。水面の泡や熱水が対流する様子などを映し出す。東京消防庁、広島大学、東北大学など専門家による分析で超高精細映像を用いる災害対策の取り組みを紹介する。放送は4月13日と14日の16時30分から。ただし、8K試験放送を受信できるテレビはまだ市販されていないため、番組を視聴するためにはNHK放送局に行く必要がある。


サイエンスZERO「防災から医療まで活用!8Kスーパーハイビジョン」

 サイエンスZEROでは、東海、東南海、南海地震で津波などの被害を受ける可能性が高い太平洋沿岸地域を8K空撮。専門家の分析によると、避難計画の策定のみならず、災害にあった際の復興にも役立つことが分かってきたという。さらに遠隔医療分野でも進む実証実験など、8K映像を応用を試みる現場に密着する。放送は4月16日の23時30分から(Eテレ)。


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