「Pokemon GO(ポケモンGO)」をiPhoneやiPadでプレイしているポケモントレーナーは、「iOS 11」のアップデートを慎重に判断すべきかもしれない。
Appleは、iPhoneやiPadで動作する基本ソフト(OS)のメジャーアップデートであるiOS 11を9月20日(日本時間、以下同)に公開した。対応機種はiPhone 5s以降、iPad Air、iPad mini 2以降、第6世代iPod touchだ。
このiOS 11を導入した後、ポケモンGO専用アクセサリー「Pokemon GO Plus」の動作に問題が生じたとの声がSNSなどで上がっている。編集部でも試したところ、反応が鈍くなったり、通知の振動直後にボタンを押しても通知の振動が最後まで行われてから捕獲に移るため時間がかかったりと、ポケモンゲットの効率低下がみられた。
現状でこの問題について開発元の米Nianticからアナウンスはなく、Pokemon GO Plusのユーザーは問題解消までiOS 11の導入を待つべきか悩ましい選択を求められる。
タイミングが悪いことに、9月23日から10月2日まではポケモンゲット時とタマゴふ化時に得られる「ほしのすな」の量が2倍になり、2kmタマゴからレアポケモンがふ化する「秋分の日」イベントが開催されるため、普段よりPokemon GO Plusがゲームプレイに与える影響が大きくなってしまう。早急な対策が待たれるところだ。
【更新】米Nianticはこの問題をポケモンGOサポートページの「既知の問題」に追加した。Pokemon GO PlusのLEDライトが3回点滅するまでボタンを押した動作が登録されない問題について認識しており、解決のため取り組んでいるとしている。
【更新:2017年9月22日13時 米Nianticからの発表内容を追記しました】
なお、iOS 11にアップデートしてポケモンGO自体の仕様が変わる部分は今のところないが、カメラやキーボード、Siriなどさまざまな機能が強化されている。ポケモンGOに関係する機能では、操作画面の録画が可能になったため、手軽にゲームのプレイ動画を作成できるようになった。既にこの機能を利用し、SNSなどでポケモンGOのプレイ動画を配信・共有しているトレーナーもみられる。
操作画面の録画には事前の設定が必要だ。「設定」→「コントロールセンター」→「コントロールをカスタマイズ」から、「画面収録」を選択すると、コントロールセンターの下段に画面収録のショートカットが追加される。これを押すと、3秒間のカウントダウンが始まり、0になると録画が始まる。
またiOS 11のリリースにあたっては、AR(拡張現実)を利用したアプリの開発を容易にするフレームワークの「ARKit」が開発者に提供されており、早くも対応アプリが続々と登場している状況だ。
Appleは6月に米国で開催した開発者会議「WWDC 2017」にて、ARKitを使ったポケモンGOのデモも披露しており、現状では空中に浮いているように表示されてしまうポケモンが、地面にきちんと立っているように表示される改善の様子を紹介した。今後これが実際のアプリにも導入され、ARモードを使った現実世界とポケモンの合成表示がより自然になる可能性もある。
最後にポケモンGOとは関係ないが、それ以外のゲームでの注意点だ。iOS 11にアップデートすると、それまで動作していた32bitアプリが動かなくなる。iOS向けアプリは、32bitと64bitのものがあるが、Appleは2015年2月1日以降に登録するアプリを64bit化するよう義務付けており、ついにiOS 11でサポートが打ち切られた。これに伴い、古いゲームなど32bit版しかないアプリは配信終了となるケースも少なくない。
自分のiOSデバイスに32bitアプリがあるかどうかは、「設定」→「一般」→「情報」→「App」から分かる。32bitアプリがあると「App互換性」の画面に切り替わり、該当アプリの一覧が表示される。この操作で何も表示されなければ、手持ちのアプリは全て64bit化されていることになる。
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