デマツイートも検知――ドコモ×Twitterの災害関連情報配信サービス:CEATEC JAPAN 2011
ドコモがTwitterと連携した2つのサービスを発表。Twitterで人気の高い災害関連情報を閲覧できるWebサイトと、現在地や特定の場所で人気の高いTwitterのトピックを閲覧できるAndroidアプリを開発している。
NTTドコモはTwitterと連携した2つの新サービスをCEATEC JAPAN 2011で紹介している。同社は2011年5月にTwitterと連携したサービスを開発することを発表しているが、これらがその最初のサービスとなる。東日本大震災では、情報収集をするツールとしてTwitterが活用されたことに着目して開発したという。
まず1つ目の「災害関連情報配信」は、Twitter上で注目を集めた災害関連のニュース、写真、ツイートをランキング順に提供するもの。「ニュース記事」「写真」「人気ツイート」という3項目をそれぞれタップすると、人気の高いコンテンツが一覧表示される。説明員によると、ランキングはRTやMention、ツイートされたURLなどを判定する、ドコモが開発した独自のアルゴリズムを使って割り出しているという。このランキングは3時間ごとに更新されるので、最新の情報を簡単に入手できる。「iモード端末への配信も予定している」(説明員)ため、同サービスはアプリではなくWebブラウザで提供される。ニュース記事や写真を同サービス経由でTwitterに投稿したりはできないが、ツイートに関してはリツイートやリプライなどが可能。
東日本大震災後には、Twitter上に“デマツイート”が氾濫して混乱を招くといったことが散見されたが、同サービスにはこうした信憑性の低いツイートを検知して削除する機能も盛り込まれている。検知する基準となるのが、デマツイートの傾向だ。「デマツイートは、最初にツイートされてまず盛り上がり、デマだと判明してからもう1度盛り上がる傾向にある。また、デマだと分かると自分の(RTした)ツイートを削除する人が多い」(説明員)。そうした傾向を検知して、いち早く削除する。「ドコモの名前を出してサービスを提供するので、嘘の情報を流すわけにいかない」と説明員が話すように、情報の質には相当気を配っていることがうかがえる。
今回は災害に絞った情報配信サービスとして紹介されていたが、ニュースやスポーツなど、その他のカテゴリーに特化したサービスにも応用できそうだ。
もう1つのTwitter連携サービスが「ホットトレンド」。こちらはAndroid向けに提供されるアプリで、現在地や特定の場所で話題になっているテーマのツイートを一覧できる。アプリを起動すると自動的に現在地を測位し、今自分がいる場所の人気トピックが表示される。千葉県にいるときに検索すると、幕張メッセや東京ディズニーリゾートなどが表示されるといった具合だ。その中から気になる項目を選ぶと、それに関するツイートが表示される。現在地測位にはゼンリンの技術、ツイートの表示にはドコモのテキスト解析技術が使われているという。
現在地以外のエリアを手動で検索することもできる。検索できるエリアは都道府県はもちろん、東京なら東京駅周辺、有楽町/日比谷、秋葉原、神田、お茶の水など、「iエリア」対応エリアが含まれる(デモでは細かい地域の表示は未対応だった)。また、人気トピックの中に有名な場所が含まれている場合、地図の表示、Google/Wikipediaで検索、電話発信などの連携機能も用意される。
これら2つのサービスはいずれも参考出展だが、実際のサービス提供を視野に開発が進められているとのことなので、期待したい。
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