ドコモおすすめ3機種レビュー(前編)――基本スペックや持ちやすさを比較する:最新スマートフォン徹底比較(2013冬-2014春モデル編)(3/3 ページ)
ドコモが冬商戦でオススメする3機種「ARROWS NX F-01F」「AQUOS PHONE ZETA SH-01F」「Xperia Z1 f SO-02F」は、どのモデルが買いなのか? さまざまな角度からレビューしていきたい。前編では基本スペックを中心に比べた。
バッテリー、カメラ、ストレージの違いは?
プロセッサーは3機種ともQualcommのSnapdragon 800シリーズに属する「MSM8974」を搭載。LTEは3機種ともドコモの800MHz帯、1.5GHz帯、1.7GHz帯、2.1GHz帯の“クアッドバンド”に対応し、主に東名阪で展開している1.7GHz帯のLTEでは、下り最大150Mbpsの通信が可能になっている。
バッテリー容量は3200mAhのARROWS NXが最も大きいが、IGZOの効果か、実使用時間はAQUOS PHONE ZETA(約98.9時間)がわずかにARROWS NX(約97.1時間)を上回っている。Xperia Z1 fも約83.6を実現しており、3機種ともドコモの実使用時間ベースでは3日以上持つことになる。なお、実際のバッテリー性能については、別途テスト結果を紹介したい。
カメラはイン、アウトともに3機種とも裏面照射型CMOSセンサーを採用。画素数はXperia Z1 fの2070万画素が最も高いが、1000万画素以上あれば、スマートフォンとしては十分だろう。Xperia Z1 fも20MPを8MPに圧縮することで、明るくノイズを抑えた写真を撮れる処理を施している(20MPでの撮影も可能)。操作性や画質の比較も別途行う予定だ。
内蔵ストレージはARROWS NXとAQUOS PHONE ZETAは32Gバイトだが、Xperia Z1 fのみ16Gバイト。RAMは3機種とも2Gバイトだ。
テレビ関連の機能が最も充実しているのは?
テレビ関連の機能は、ARROWS NXとAQUOS PHONE ZETAはワンセグ、フルセグ、NOTTVにすべて対応しており、Xperia Z1 fはワンセグしか利用できない。
中でも充実しているのがAQUOS PHONE ZETAだ。ワンセグはもちろん、フルセグの録画(本体とmicroSDどちらもOK)にも対応している。ワンセグ/フルセグアンテナを内蔵しており、ホイップ式のアンテナを伸ばせば、放送波をしっかり受信できる。画質もAQUOSで培った映像技術が功を奏してか、ARROWS NXよりも鮮やかでナチュラルだと感じた。
ARROWS NXはワンセグ/フルセグの視聴に外部アンテナが必要で、フルセグの録画ができない。Xperia Z1 fもワンセグの視聴には外部アンテナが必要だ。ただしARROWS NXとXperia Z1 fともに、放送波の受信環境がよければ、アンテナなしでも映像を受信できた。
今回は紹介していないが、フルセグに対応している「Xperia Z1 SO-01F」は、ARROWS NXやAQUOS PHONE ZETAが対応していない、フルセグのデータ放送を利用できる。
赤外線通信に対応していない?
FeliCa、防水、赤外線通信など日本のスマホではおなじみの機能は3機種とも対応している……かと思いきや、AQUOS PHONE ZETAとXperia Z1 fはさり気なく赤外線通信に対応していない。赤外線通信は、主にアドレス帳の送信に重宝する機能だが、最近はBluetoothやAndroid Beamなどの代替手段を備えた機種が多いので、影響は少ないのかもしれない。ともあれ、赤外線通信を重視している人は注意したい。
卓上ホルダはXperia Z1 fのみが利用できる。夏モデルのARROWS NXとAQUOS PHONE ZETAは、F-06Eが卓上ホルダ、SH-06EがQi対応のワイヤレスチャージャーを使えたので疑問の残る措置だが、冬モデルのF-01FとSH-06EはともにMicro USB端子がキャップレスになっているので、ケーブル接続による充電はしやすい。Xperia Z1 fはMicro USB端子にキャップがあるので、ケーブルでの充電は少々煩わしい。
アダプターやテレビとWi-Fi接続してスマートフォンの画面をテレビなどに映し出せる「Miracast」は3機種とも対応しているが、HDMIケーブルで出力する「MHL」にはAQUOS PHONE ZETAは対応していない。
レビューの後編では、バッテリー、ベンチマーク、カメラなど、スマートフォンとしての性能を比較する予定だ。
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