イー・アクセス株主総会、幹部たちの思いは?

» 2004年06月29日 19時05分 公開
[杉浦正武,ITmedia]

 イー・アクセスは6月28日、都内で株主総会を開催した。この後に報道関係者を交えて行われた懇親会では、同社幹部たちのざっくばらんな意見を聞くことができた。一部を紹介しよう。

Photo あいさつするイー・アクセスの千本倖生社長

FTTHは時代に合わない「戦艦大和」?

 会場で、ひときわ多くの記者を周囲に集めていたのが千本倖生社長。この日も例によって「千本節」が聞かれた。

 FTTH事業への進出を聞かれた千本氏は、現段階ではFTTHにこだわるべきでないとの持論(2003年10月の記事参照)を展開。「米国でも、ドイツでも、イギリスでも、どこでもFTTHなんてやっていない」と強調する。

 「FTTHに投資するのは、『戦艦大和』を作るようなもの。一所懸命に大和を作っていたら、世間は戦闘機の時代になっていたということになりかねない。(NTTグループはFTTHへ注力しているが)日本のエリートは、時に間違った選択をする。気をつけた方がいい」

 同氏は、“経営のプロ”として見るとFTTH事業にはまだ進出できないと話す。

 「経営者は、黒字を出さないといけない。いまFTTHを6000円で提供しているところもあるが、コストは2万5000円かかる。FTTHをやると赤字になるんです。ADSLは、もうかるからやっている」

 NTTには経営者というより、“思想家”が多いのではないか――という皮肉も飛び出した。

ソフトバンクのTD-CDMAを意識するか?

 会場では、TD-SCDMA(MC)技術のキーマンである新規事業企画部、諸橋知雄本部長の姿もあった。

 TD-CDMAをめぐっては、ソフトバンクグループがいよいよ実験局本免許を取得して、実証実験に乗り出している(6月24日の記事参照)。もっとも、諸橋氏の反応は「今(になって)ですか」。先行する立場から、一定の余裕を見せる。

 ソフトバンクはイー・アクセスと異なり、7月にはCDMA2000方式の実験局本免許も併せて取得し、実証実験を開始する予定でいる。これに対して、諸橋氏は「(音声ベースの)携帯電話をやりたいのだろうか」と推測する。

 「うちはやはり“モバイルADSL”というコンセプト。IPベースのサービスを提供しているうちに、当然の流れとしてVoIPも乗ってくるだろうということ」。ソフトバンクとは方向性が違うかもしれないとした。

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