ソフトバンクモバイル、2009年1月のフェムトセル商用化を目指す――NECにシステム発注

» 2008年09月22日 18時34分 公開
[ITmedia]

 NECは9月22日、ソフトバンクモバイルからIMS(IP Multimedia Subsystem)方式のフェムトセルシステムを受注したと発表した。ソフトバンクモバイルは、6月28日に総務省からフェムトセルを使った通信システムの実験免許を取得しており、トライアルを経て2009年1月からフェムトセルサービスの本格展開を開始する予定としている。

Photo IMS方式フェムトセルシステムのネットワーク構成

 フェムトセルは、半径数十メートルほどのエリアを対象とした小型基地局。従来の基地局と比べて小型化できることから設置場所の制約が少なくなり、電波が届きにくいビル内や地下街、住居内のエリア整備が可能になる。

 NECが今回、ソフトバンクモバイルに納入したフェムトセルシステムは、(1)既存の携帯電話網に負荷をかけず、携帯電話網全体の負荷分散が可能なことから、普及に伴うトラフィックの増加による輻輳などを避けられる(2)基幹ネットワークのIP化に対応し、ブロードバンド/固定網/携帯電話網に共通のネットワークを構築できる という特徴を備え、サービス提供基盤(Service Delivery Platform)との親和性が高いことから、フェムトセルとホームサーバとの連携による新規ビジネスも期待できるという。

 フェムトセル基地局の展開にあたっては、(1)基地局に相当する設備でありながらエンドユーザーが自由に設置・移動できる無線局にする (2)設置に際して1つ1つ個別に申請する必要をなくす(3)出力電波の規定値を定める といった課題があったが、9月3日、フェムトセルの容易な導入を目指して電波法施行規則を一部改正する総務省の省令案に、電波監理審議会が原案を適当と答申するなど、サービスの実現に向けた法整備が進んでいる。

携帯業界のトレンドを知りたいと思ったら→+D Mobile「業界動向」へ
  • 各キャリアの発表会リポート
  • 国内外の携帯市場動向
  • 通信業界のキーパーソンインタビュー
  • 携帯事業者別シェア/携帯出荷台数
  • 携帯関連の調査リポート記事

携帯業界のトレンドや今後を把握するのに必要な記事だけを集めたのが“+D Mobile 業界動向”。記事はトピックや連載ごとにアーカイブされ、必要なときにまとめてチェックできます。
今すぐアクセス!


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2025年12月05日 更新
  1. 飲食店でのスマホ注文に物議、LINEの連携必須に批判も 「客のリソースにただ乗りしないでほしい」 (2025年12月04日)
  2. 「楽天ポイント」と「楽天キャッシュ」は何が違う? 使い分けのポイントを解説 (2025年12月03日)
  3. 「スマホ新法」施行前にKDDIが“重要案内” 「Webブラウザ」と「検索」選択の具体手順を公開 (2025年12月04日)
  4. 三つ折りスマホ「Galaxy Z TriFold」の実機を触ってみた 開けば10型タブレット、価格は約38万円 (2025年12月04日)
  5. 楽天ペイと楽天ポイントのキャンペーンまとめ【12月3日最新版】 1万〜3万ポイント還元のお得な施策あり (2025年12月03日)
  6. 楽天の2年間データ使い放題「バラマキ端末」を入手――楽天モバイル、年内1000万契約達成は確実か (2025年11月30日)
  7. サイゼリヤの“注文アプリ”が賛否を呼ぶ理由──「使いやすい」「紙メニュー前提」など多様な意見 (2025年11月23日)
  8. Z世代で“友人のInstagramアカウント乗っ取り”が流行? いたずらで済まない不正アクセス禁止法違反 保護者が注意すべきこと (2025年12月04日)
  9. NHK受信料の“督促強化”に不満や疑問の声 「訪問時のマナーは担当者に指導」と広報 (2025年12月05日)
  10. NTT系初の耳をふさがない集音器「cocoe Ear」発表 補聴器でない理由、AirPods Proとの違いは? (2025年12月03日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー