“素材”と“生活密着”機能にこだわる――韓国ケータイトレンドの今とこれから(後編)韓国携帯事情(1/2 ページ)

» 2008年10月22日 01時44分 公開
[佐々木朋美,ITmedia]

 前回に続き今回も、韓国で10月14日〜17日に行われた「韓国電子展」の出展内容をもとに、今後のケータイトレンドを探ってみたい。

 前編ではタッチパネル+αで差別化を図った最新ケータイを紹介した。後編では、環境に配慮したエコ素材や、カーボンやアルミ合金、ステンレスを使って耐久性をアップさせた端末、専用機並みのカメラ性能を持つケータイ、スケジュール帳ブランドと提携して、紙の手帳と同じ使い勝手で自己管理ができる端末などを紹介しよう。

スタイルだけでなく、素材でも差別化

 最近韓国で多くなっているのが、素材にこだわった携帯電話だ。先陣を切ったのが、Samsung電子の“eco”(エコ)こと「SCH-W510」だ。

 SCH-W510は、バッテリーカバーにとうもろこしのでん粉を発酵させて作ったバイオプラスチックを40%ほど混ぜた素材を使用したほか、EUによるRoHS指令(電子製品に含まれる有害物質の使用制限に関する規定)をクリアした環境指向のケータイだ。プリント基板にBFRs(臭素系難燃剤)を使用していないほか、パッケージもリサイクル紙を使うという徹底ぶりだ。

 この端末は、韓国政府の環境部傘下機関である親環境商品振興院による「環境マーク」を獲得している。このマークは電磁波の吸収率や、ニッケル放出量、有害物質基準などといった各種の環境基準をクリアしなければ獲得できないものだ。

 最近は韓国でも省エネなどが注目を浴びている。こうした社会的関心事をいち早く取り入れた端末という点で、ecoの注目度は高い。

photophoto 下り最大7.2MbpsのHSDPA通信に対応したSCH-W510。衛星DMBの受信機能や300万画素カメラなどを搭載する。光沢のある緑がかったボディカラーが目を引く

photo スマートなデザインと頑丈さを併せ持った「Secret」。500万画素カメラを搭載。世界で販売されているが、韓国版は地上波DMBが視聴できるほか、LG電子が音響専門企業と共同開発したという、高品質の「XOME-I」サウンドシステム、PC連動機能など、韓国ユーザーに好まれる機能を多数搭載。SK Telecom、KTF用はHSDPA、LG Telecom用はEV-DO Rev.Aに対応

 LG電子の「チョコレートフォン」後続モデル、“Secret”(シークレット)「LG-SU600(SKT)/KU6000(KTF)/LU6000(LGT)」は、本体背面にカーボン(炭素繊維)素材、ディスプレイに強化ガラスを採用した端末。ボディフレームや内部の基板は、アルミニウム合金やステンレススチールといった金属素材で覆われており、耐久性に優れている。

 厚さ12ミリというボディは、その薄さから不安を覚えるところだが、Secretからは不安感を拭いさる頑丈さが感じられる。

 またSamsung電子は、「スカンジウム」(Scandium)を使った携帯電話を9月に発表することを明らかにした。

 スカンジウムは、アルミニウムの3倍以上という強度や弾性を持ち、ステンレスよりも60%軽い素材。近年、ゴルフクラブや自転車などのスポーツ用品を始めとしたさまざまな分野で活用されているが、携帯電話に利用するのはSamsung電子が初めてのようだ。

 最近の携帯電話は急速に画面が大きくなり、デザインも洗練されてきているが、それだけに買ったままの状態を長く維持したいと思うものだ。そうした要求に応えるSecretやスカンジウム採用携帯のような端末は、今後も増えていくのだろう。一方で、また環境ブームに乗って、ecoのような端末も同様に増えていくと思われる。

そのほかの注目ケータイ

 Samsung電子の「W600(SK Telecom)/W6000(KTF)/W6050(LG Telecom)」は、Hapticに似たボディに500万画素カメラとタッチパネル対応のワイドVGA液晶を搭載した端末だ。

 「通常の携帯電話以上のカメラ性能を誇る」(Samsung電子)というだけあり、裏面に大きなカメラレンズがある。このレンズはSamsung Techwin製のコンパクトデジタルカメラ「VLUU」(ブルー)シリーズと同じものだという。オートフォーカスや手ブレ補正、笑顔検出シャッター、接写モードなど、一通りのデジカメ機能を備えている。

 ディスプレイは、ワイドVGA(800×480ピクセル)表示対応の3インチ液晶を搭載。Haptic 2も3インチディスプレイを搭載するが、解像度は400×240ピクセルで、W600/W6000/W6050のほうが、高精細だ。実際に映し出される画像はにじみがなく、くっきりとしており、Haptic 2と比べても見やすさが格段に違うのが分かった。

 これだけの機能を備えていながら、ボディは15.3ミリと非常に薄く、そして軽い。ユーザーインタフェースはHaptic 2と同様に、指をフル活用した感覚的な操作が可能だ。通信方式は、SKTとKTF用はHSUPA、LGT用がEV-DO Lev.Aに対応している。LGT用は10月末頃、SKTとKTF用は11月末頃の販売となる。価格は80万ウォン台(約6万2000円)を予定している。

photophotophotophoto 前面はディスプレイの鮮明さ、背面は大きなカメラレンズが際立つW600。側面にはカメラ/DMBなどのキー類と、microSDスロット、SIMカードスロットなどがある

photophoto カメラは両手で持ってデジタルカメラ感覚で利用できる(写真=左)。撮影解像度は、ノーマルからHDまで、さまざまな種類から好みの画質を選べる(写真=右)

photophoto また撮影モードも、人物や風景、スポーツなど多様だ。メニューを選択するたびに、そのモードがどういったものか、下部に説明が出てくるので分かりやすい(写真=左)。マクロモードで説明文を撮影してみた(写真=右)

 一方LG電子は、デザインと耐久性にすぐれた「LG-SH470(SK Telecom)」を展示していた。“LGらしさ”がよく出ている、コンパクトで洗練されたデザインのメタルボディは、画面下の部分がタッチセンサーとなっていて、触れるたびにかわいらしい星が現れる。

 ディスプレイには強化ガラスが採用されており、10.9ミリというスリムな本体とは裏腹に頑丈さも持っている。また画面は周囲の環境に合わせて明るさを自動調整できるので、省電力性も高い。ディスプレイは2.2インチのQVGA液晶を採用し、カメラは200万画素。価格は40万ウォン台(約3万1000円台)の予定で、11月初旬に発売される。

photophoto SH470は、全面/背面ともに光沢あるグラデーション調の色合いとなっており、凹凸の少ない本体のデザインとともに、高級感が感じられる

photo

photophoto 画面下のタッチセンサーに触れると、操作している方向に星が集まって矢印を作る。この星は尾を引くようにパラパラと消えていくのだが、この様子が大変かわいらしい
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