P-04AはカメラもP706iμより進化し、「P-03A」と同じ320万画素のAF(オートフォーカス)カメラを採用した。シャッタータイムラグを含めたレスポンスの高速化とともに、顔認識AFや6軸手ブレ補正も備える。
一方のP-05Aは、カメラを備えない“さらにビジネスユーザー寄りのモデル”として展開する。
「P-05Aは、“カメラ付きケータイの持ち込み不可”といったセキュリティレベルの高いオフィスで業務する人に向け、実用性を意識したモデルです」(西村氏)
P-04Aとの違いは、カメラを備えないこと、[カメラ]キーの変わりに[ボイスレコーダー]キーを備えたこと、デザインやカラーリングを実用性を意識した方向に振ったことなどがある。
「例えば、ダイヤルキー表記のコントラストを強くして読みやすく、また、指紋の付着が目立たないマットなブラックカラーに仕上げました」(西村氏)
「最近は、以前からニーズが高かった自動車関連企業のユーザー以外に、金融、IT系企業なども含めてカメラなしモデルのニーズが増えています。企業によってはカメラなしモデルでも“(企業が)認定した機種”でないと持ち込めないシーンもあるようです。3G+GSM国際ローミングに対応するP-05Aは、こういったユーザーにぜひ選んでいただきたいと思います」(大北氏)
また、P706ieで評価が高かった「しっかりトーク」「ゆったりトーク」「全メニュー階層拡大もじ」などの“話しやすさ、見やすさ”のための機能もしっかり備えた。特にしっかりトークは、騒々しい場所に出向く機会の多い人に必須といえる機能である。
“P”端末ならではの使いやすい機能「ワンプッシュオープンボタン」ももちろん健在。ただ、P706iμのヒンジ部品よりやや軸径が太い「P706ie」と同じものを採用した。
「机に置いて開くと、ディスプレイがちょうどよい角度で止まる“フリーストップ”機能を実現したかったためです。P706iμのヒンジは小型化、薄型化に大きく貢献できるものですが、“フリーストップ”できないジレンマがありました。今回は、使い勝手を優先してヒンジの変更を決断しました」(大北氏)
これにより、机上でワンセグ視聴や卓上時計として、そして子どもの写真を表示するデジタルフォトフレーム代わりにも使えるようになる。ちなみにワンセグは、フレーム補間機能の「モバイルWスピード」や視聴中の受信メールのチェックと返信機能、繰り返し上書き録画機能、オフタイマー機能、アンテナ内蔵など、ハイエンドのP-01Aに劣らない機能を搭載する。
SMARTシリーズは、PRIMEシリーズやSTYLEシリーズと比べると派手な印象はない。ただ、自分が使う携帯電話として実際にどの機能が必要か、どんなデザインが望ましいかと考えると、このSMARTシリーズに行き着く人も多いのではないだろうか。
「9.8ミリという世界最薄の中にワンセグやGSMも入れて、この“極薄モデル”を完成形に仕上げた──これが「P-04A」(P-05A)ということになります。また、ここから次のステップが始まると思っています」(大北氏)
P-04AとP-05Aは、[MULTI]キーの長押しにいくつかの機能を任意に割り当てられるようになった。
設定できるのは、iモードブックマーク一覧、フルブラウザブックマーク一覧、プライベートメニュー、3G/GSM切り替え、文字サイズ切り替え、ピクチャフォルダジャンプ(デフォルト)、アラーム設定、スケジュール、ToDo、テキストメモ、電卓、使い方ナビ、バーコードリーダー、赤外線通信、ボイスレコーダー、iコンシェル、Music&Videoチャネル、ミュージックプレーヤー、番組表の計18機能(オフにもできる)。
デフォルト設定のピクチャフォルダジャンプは、microSDのピクチャフォルダを一気に開けるのが便利(通常は、待受→メニュー→データBOX→マイピクチャ→microSD→ピクチャとたどる必要がある)。このほか、携帯電話を目覚まし時計代わりに使っているならアラーム、ビジネス向けにスケジュールやボイスレコーダーの一発起動も便利そうだ。新サービスのiコンシェルも長押し起動に設定できる。
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