スマホで家電の電気代を見える化して分かったこと見える化で分かったもの(2/3 ページ)

» 2019年03月23日 07時00分 公開
[山口真弘ITmedia]


冷蔵庫

パナソニック 「NR-E402U

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 冷蔵庫は、典型的な24時間つけっぱなしにするタイプの家電製品で、それゆえトータルの消費電力量は多くなりがちだ。また同じ理由で、節電の対策を取りにくい製品でもある。とはいえ電力消費量の「相場」を知っておくことは、決して無駄ではないだろう。

 さてデータを見ると、平常時には65Wh、夕方のピーク時には110Wh程度まで消費電力量が上昇している。夕方は扉の開閉も多く、また新しい食材が投入されるタイミングゆえ、ほとんど開閉がない昼間に比べて消費電力量が倍増している。「開閉の多さ」が問題なのか、それとも「冷えていない食材が投入される」のが大きな影響を及ぼしているのか、このデータだけでは分からない。長くデータを取っていれば、そのあたりも見えてきそうだ。

 ちなみに深夜から明朝にかけての消費電力が夕方ピーク時並に高い原因は不明だ。電力消費の少ない深夜の時間帯を狙って霜取りを行うなど、何らかの特殊なプログラムが走っているのかもしれない。推移をグラフで監視していると、こうした意外な発見もあって面白い。


洗濯乾燥機

パナソニック 「NA-VX5100L

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 洗濯機は24時間運転している冷蔵庫とは正反対で、多くの家庭では1日1運転、家族が多い場合でも1日2〜3運転程度にとどまると考えられる。筆者宅は1日1運転がほとんどなので、つまり1日の消費電力量=1回の洗濯にかかる消費電力量ということになる。

 今回測定したのは乾燥機能がついた、いわゆる洗濯乾燥機で、洗濯+乾燥のワンセットあたり約1000Wh前後の電力量を消費している。電気料金に換算すると約26円/回で、運転モードや気温(水温)によって多少前後するとしても、年間だと1万円弱といったところだ。今回試したのは約10年前に製造されたドラム式のモデルだが、最新のモデルでも消費電力の大きな変化はないようだ。

 最も、これは乾燥機能を使った場合で、洗濯だけならば1回の消費電力量は62Whほど、電気料金は約1.5円だ。つまり消費電力量の9割以上は乾燥にまつわるもので、もし洗濯周りで電力消費を抑えたければ、乾燥機は使わず物干しで乾燥させるのがベターということになる。とはいえ、1日20〜25円を節約するための手間としては、やや割に合わない感もある。正確な消費電力と電気料金を知っておくことは、こうした場合のジャッジにも役立つ。

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