Wi-Fiルーター内蔵、腕時計型、超小型――ウィルコムが提案する“次のPHS”:2011年に登場する?
「だれとでも定額」や「HONEY BEE 4」の発表会で、ウィルコムは2011年春以降に発売を予定しているモデルや、商品化は未定のコンセプトモデルも展示していた。その一部を紹介しよう。
「だれとでも定額」を開始したウィルコムが冬商戦向けに「HONEY BEE 4」を発売したが、12月1日に開催された発表会では、2011年春以降に発売を予定しているモデルや、商品化は未定のコンセプトモデルも展示していた。その一部をお伝えしよう。
セイコーインスツルは、Wi-Fiルーター機能を搭載したPHS端末を参考出展。PHS機能では音声通話、Eメール、ライトメールを利用でき、Wi-Fiにはソフトバンクの3Gネットワークを利用する。対応周波数は2GHz帯と1.7GHz帯で、通信速度は下り最大7.2Mbps、上り最大5.8Mbps。Wi-FiはIEEE802.11b/gをサポートする。スクエアなストレート形状のボディを採用しており、キー部を覆うフリップを裏側に90度反転させるとスタンドになるので、ルーターとして使う際に役立つ。セイコーインスツルの説明員によると、2011年夏〜秋ごろの発売を目指しているとのこと。
ユニークなデザインが目を引くコンパクトな折りたたみモデルも見られた。こちらもセイコーインスツル製。本体を閉じると手のひらに乗るほどの小さなサイズで、背面と裏面にはパーツのないシンプルな外観となっている。マットな質感なので指紋も付きにくい。本体を開くと側面が弧を描く形になるのも特徴的だ。カラーはブラックとホワイトとなる予定。HONEY BEE 4は若者向けだが、こちらのモデルは大人の男性ユーザーに支持を集めそうだ。
同社はストレート形状の新機種も展示。いくつかのカラーバリエーションが並んでいたが、「この中からさらに絞る予定」(説明員)。また、中国で通話ができるPIMカードに対応したストレート端末「X PLATE」の新色も展示していた。
日本無線はIPX5/IPX7相当の防水性能を備える「WX330J」と、主に法人向けに提供しているシンプルなストレート端末「WX330J E」の新色を紹介。2機種ともレッド、ブラック、シルバー、ブルー系のカラーが展示されていたが、実際にどの色が商品化されるかは未定。
PHSのチップセットや通信モジュールを開発しているエイビットは、ウィルコムのPHS網を使ってトランシーバーのように1対1の通話ができる「ペアフォン」の新モデルを展示。これまで同社が開発してきたペアフォンから防犯ブザーが省かれている。ペアフォンで通話ができるのは、端末の購入時に設定した電話番号のみ。ボディサイズは47(幅)×80(高さ)×20.5(厚さ)ミリ、重さは約70グラム。料金プランは「だれとでも定額」が適用される予定。
一風変わった製品として、PHSチップセットを内蔵した腕時計型の「リストウォッチフォン」も披露。タッチパネル対応のカラーディスプレイを備えており、音声通話やEメールの送受信などが可能。Bluetoothを利用してヘッドセットでの通話も行える。ちなみに、腕時計型のPHSについてはセイコーインスツルが2003年にドコモ向けに「WRISTOMO」を供給していた。
また、同社がワイヤレスジャパンなどでも紹介していた超小型のPHS端末「ストラップフォン」も参考出展していた。文字どおりストラップとしても使えそうな同モデルのサイズは32(幅)×70(高さ)×10.5(厚さ)ミリ、重さは約30グラム。まさに規格外の小型軽量モデルといえる。ディスプレイは約1インチの有機EL(フルカラー)を搭載している。
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