「Xperiaと言えばドコモ」――ドコモ石川氏が語る「NX/acro HD」への意気込み:OSバージョンアップは「検討中」
2010年から数々のXperiaシリーズを発売してきたドコモが、ソニエリの2012年フラグシップモデル「Xperia S」をベースにした「Xperia NX」、日本独自機能を盛り込んだ「Xperia acro HD」を発表。その主な特徴をドコモの石川貴浩氏が説明した。
Xperiaシリーズの新モデル「Xperia NX SO-02D」と「Xperia acro HD SO-03D」がNTTドコモから発表された。Xperia NXはグローバルモデルとして発表された「Xperia S」とほぼ同等の機能を有し、4.3インチHD液晶、1.5GHzデュアルコアCPU、1210万画素CMOSカメラを備える。Xperia acro HDはこのXperia NXをベースにおサイフケータイ、ワンセグ、赤外線通信、防水性能を装備している。ドコモは1月10日にこれら2モデルの特長や商品化の狙いを説明した。
2010年4月に発売した「Xperia SO-01B」を皮切りに、ドコモは「Xperia arc SO-01C」(2011年3月)、「Xperia acro SO-02C」(2011年7月)、「Xperia ray SO-03C」(2011年8月)、「Xperia PLAY SO-01D」(2011年10月)など多彩なXperiaシリーズを投入してきた。Xperia NXはXperia arc、Xperia acro HDはXperia acroの後継機にあたり、ソニー・エリクソンが2012年に発売するスマートフォンのフラグシップモデルと言える。同社 プロダクト部 プロダクト企画担当部長の石川貴浩氏は「ドコモが発売したXperiaシリーズの累計販売台数は200万台を超える。『Xperiaと言えばドコモ』と思っていただけるようなラインアップを展開してきたと自負している」と胸を張る。
Xperia NXの発売時期は2月を予定しているが、Xperia Sを含めて世界でも特に早いタイミングで発売されるようだ。「ドコモの2011年度冬春モデルでは、お客様1人1人に合わせた商品を展開している。Xperia NXとXperia acro HDの2機種を加え、Xperiaとしてのプロダクトとしての格好良さ、身に付ける楽しさという価値を提供し、より魅力的なラインアップにできたと思っている。Xperia NXとXperia acro HDは『Xperiaと言えばドコモを』より強く感じていただける製品。今後も日本市場に合わせた物作りを目指していきたい」(石川氏)
高いスペックが目を引く2モデルだが、ドコモのスマートフォンとしてはXi(LTE)に対応しないのが惜しまれる。今回は「グローバルモデルに合わせて真っ先に投入する」(石川氏)ことを優先してXi対応は見送られた。「LTEスマートフォンは好評なので、今後はぜひ考えていきたい」とのこと。Sony Ericssonは、米国のAT&T向けにLTE対応スマートフォン「Xperia ion」を投入することも発表している。バッテリー持ちなどの課題はあるだろうが、日本での“LTE対応Xperia”の登場にも期待したい。
Xperiaシリーズで気になるのがブランドだ。ソニーのソニー・エリクソン買収は2012年第1四半期(1〜3月)に完了する予定だが、メーカー(Sony Ericsson)と商品(Xperia)のブランド名はどうなるのか。海外のXperia Sには端末に「SONY」ロゴが付けられているが、Xperia NXのメーカー表記は従来どおり「Sony Ericsson」のまま(ちなみに、円形のSony EricssonロゴはXperia Sにも付けられているので、Xperia SはSONYとSony Ericssonロゴが混在する珍しいモデルと言える)。説明員によると、Xperia NX/Xperia acro HDについては開発スケジュールの関係で、SONYではなくSony Ericssonロゴのままだという。Xperiaブランドについては「今後も継続していく」(ソニー・エリクソン 営業本部 キャリア営業部 統括部長の沖忠士氏)とのこと。
Xperia NXとXperia acro HDの価格については、月々サポートを適用した場合の実質負担額が新規・機種変更ともに3万円台前半になる見込み。2機種とも「まったく同じ価格にはならないだろう」(ドコモ)とのことだが、大きな差はなさそうだ。
2機種のOSはAndroid 2.3だが、Xperia Sは2012年第2四半期(4〜6月)中にAndroid 4.0へのアップデートが予定されている。Xperia NX/Xperia acro HDについては「なるべく早くアップデートできるよう検討中。確定したらあらためてアナウンスする」(石川氏)とのことなので期待したい。
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