Vistaで酷評された点の1つは、リソースの消費が大きいことだった。VistaがService Pack(SP)1、2を通じて進化するに連れて、リソース消費はやや減ったが、同OSはデフォルトであまりにも多くのRAMを消費し、起動と(特に)シャットダウンにかなりの時間がかかるという認識が一般的になっていた。
Windows 7ではどうなっているのか調べるために、Windows 7とVistaの32ビット版と64ビット版でベンチマークを実行した。マシンは先に説明したDellのノートPCとPhenom II搭載の自作システムを使った。
Windows 7とVistaのインストールでは、ほぼOSのインストールディスクかWindows Updateで入手できるドライバだけを使った。例外は、Dellとati.adm.comから入手したビデオアダプタ用のドライバだ。それ以外の点では、テストはインストールしたばかりの状態で行い、ソフトは追加しなかった。
ベンチマークにはFutureMarkの「PCMark Vantage Professional」の最新版を使った。このソフトは、各種オーディオ・ビデオの録画、再生、編集や、大量のテキスト処理、Webサイトのレンダリングなど、最近の多くのユーザーが実行する機能についてさまざまなテストを行う。
32ビットのWindows 7とVista SP2のテストにはPCMark Vantageの32ビット版を、64ビット版OSには同ソフトの64ビット版を使った。
PCMarkのスコアは、メモリ、テレビ・動画、ゲーム、音楽、通信、生産性、HDDなど各種テストのパフォーマンスを反映した合計値だ。
テスト結果の詳細な内訳はこちらのスライドショーで見ることができる(テスト結果はスライドの21枚目から)。
総合スコアは、Windows 7が全体的に高かった。32ビット版の場合、Windows 7はノートPCではVista SP2より2.6%高い程度だった(Vistaが3603、Windows 7が3698)が、クアッドコアデスクトップでは15.1%高かった(Vistaが6096、Windows 7が7018)。裏付けのためにさらなるテストが必要だが、この差から考えると、32ビット版Windows 7はRAM利用効率がよくなっているようだ。
64ビット版の場合、Windows 7はノートPCではVistaより13.6%スコアが高く(Vistaが3679、Windows 7が4183)、デスクトップでは8.7%高かった(Vistaが6703、Windows 7が7284)。
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