ベンチャー企業のCerevo(東京都千代田区)は5月18日、世界初のUstream配信ができるコンパクトデジタルカメラ「CEREVO CAM live!」(セレボカム ライブ)を同社Webサイトなどで発売した。価格は1万9999円。
撮影した写真を無線LAN経由(IEEE 802.11b/g/n対応)で専用サーバに自動で転送・保存できる「CEREVO CAM」(写真撮ったら自動でWebにアップ「CEREVO CAM」 1万9999円 )の新モデル。新機能としてUstream配信機能と動画撮影機能を追加した。
前モデルのユーザーもファームウェアをダウンロードすれば新機能を利用できる。
コンデンサーマイクを内蔵し、無線LAN接続環境さえあれば、映像と音声をカメラ1つで配信できる。高い棚の上に置いて部屋全体を撮影したり、座談会の様子を引きで撮るなどさまざまなアングルで撮影を楽しめる。
画像管理などができるCEREVO CAM連携サイト「CEREVO LIFE」で、UstreamのIDとパスワード、配信するチャンネルを設定すれば利用可能。Twitterへの告知機能も搭載した。事前にアカウントを設定しておけば、配信開始を知らせるツイートを自動で投稿する。
配信の停止・再開を、CEREVO LIFEから操作することもできる。PCと携帯電話からアクセスでき、カメラに触らずに配信の停止・再開が可能。「ペットのケージにカメラを設置すれば、必要な時にだけ見られる留守中のペット監視カメラとしても使える」(同社の岩佐琢磨社長)
配信の一時停止中には、停止を知らせる文章やイラストを描いた画像を表示。同社が提供する画像のほか、ユーザーが好きな画像を表示することもできる。
新モデルでは、動画の撮影も可能。HD画質(720p)の動画(AVI)を撮れる。撮影した動画は、写真と同様専用サーバに自動で転送・保存する。
複数のシーンをつなげて撮影できる機能も搭載。撮影中にシャッターボタンを押すと撮影を一時停止し、再開するとそれまで取っていた映像に続けて次のシーンを撮影する仕組み。動画編集ソフトを使わずに複数のシーンを持つ1本の動画が制作できる。
カラーはマットブラックとマットホワイトの2色。サイズは120(幅)×60(高さ)×16(厚さ)ミリで、重さは300グラム。900万画素のCMOSセンサーと35ミリ換算で約42ミリの単焦点レンズ、2.4インチの液晶ディスプレイを搭載した。
直販サイト「CEREVO STORE」、Amazon、楽天で販売する。
専用の三脚とワイドコンバージョンレンズ、microSDHCカード(4Gバイト)をセットにした「CEREVO CAM live! Ustreamセット」も同時に発売する。価格は2万1999円。
「PCのみではUstreamの可能性を楽しみきるのが難しい」と、カメラ本体にUstream配信機能を搭載した。PCに比べて持ち運びが簡単になるため、カメラを自転車にくくりつけて走行中の映像を配信する自転車車載動画の配信などもしやすくなるとしている。ユーザー発の新しい使い方にも期待し、「ぜひ遊び方を開発してもらいたい」という。
Twitterを使ったコメント投稿機能「ソーシャルストリーム」や、チャット機能などUstreamで利用できるコミュニケーション機能との連携はしていない。同じ端末で撮影と同時にコミュニケーションを取ろうとすると、iPhoneなどの携帯端末ではコメント入力で画面が揺れたり、PCにつないだカメラではキーボード音が入ってしまうといった不便を感じていたため、配信機能のみに絞ったという。
「対談などを引きで撮影している時、コメントを入力するためにその都度PCに近寄る、といったことをしなくて済む」とし、特別な機材がなくても「よりプロっぽい」撮影ができるとしている。
使いやすさも意識した。「Ustreamは一部のユーザーが楽しむツールだったが、今、より一般的なツールに変わるための波が来ている」とし、より多くのユーザーにつかってもらうためには、「なじみのあるカメラ型でボタン1つで配信できるできるというわかりやすさが重要。CGMで使うにはこれくらい簡単じゃないと」と話していた。
今後は、ホワイトバランスなど設定の変更も遠隔操作できるようにしていくという。複数台のCEREVO CAM live!を利用し、切り替えて配信する機能の搭載も検討。「Ustream機能でできることをやりつくしていきたい」としている。
海外展開も検討中。価格やパートナーは未定だが、今年の夏を目標にしている。
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