米Appleが7月20日に発表した第3四半期(4〜6月期)決算は、売上高が前年同期比61%増の157億ドル、純利益は同78%増の32億5000万ドル(1株当たり3.51ドル)と、同社が前期に発表した見通し(売上高が約130億〜134億ドル、利益が1株当たり2.28〜2.39ドル)およびThomson Reutersがまとめたアナリスト予測(売上高が147億5000万ドル、利益が1株当たり3.11ドル)を大きく上回った。同社第2四半期としては過去最高の売上高、純利益となった。予想を上回る好決算を受け、同社の株価は時間外取引で1時4%を超える上昇をみせた。
粗利率は39.1%と前年同期の40.9%を下回った。iPadの戦略的価格設定や中国の製造工場での人件費上昇の影響とみられる。
同四半期中に発売したiPadの販売台数は327万台。Appleは19日にiPadの販売地域の拡大を発表している。Macの販売台数は四半期としては過去最高の347万台で、前年同期比では33%増だった。iPhoneの販売台数は前年同期比61%増の840万台(iPhone 4の発売は6月24日だった)。iPodの販売台数は8%減の941万台だった。iTunes StoreやiPod関連サービスでの売り上げは12億ドル。アプリの登録数および累計ダウンロード数については発表しなかった。
売り上げを地域別で見ると、アメリカが39%増の62億2700万ドル、欧州が66%増の41億6000万ドル、日本が63%増の9億1000万ドル、アジア太平洋地域が160%増の18億2500万ドル、直営店経由が25億7800万ドルだった。アジア太平洋地域が大きく伸び、売り上げ全体に占めるアメリカ以外のシェアは52%になった。
スティーブ・ジョブズCEOは「すべての面でわれわれの予測を上回る驚異的な四半期だった。iPhone 4の発売は、Apple史上最も大きな成功だった。iPadは素晴らしいスタートを切り、Macの販売台数は史上最多を記録した。われわれは年内に、さらに素晴らしい製品を幾つか発売する予定だ」と語った。
7〜9月期の見通しについては、売上高を約180億ドル、1株当たり純利益を3.44ドル程度とみている。同社はこの四半期に、iPhone 4のアンテナ問題に対処するためユーザーにケースを無料配布することになっており、そのコストを1億7500万ドルと見込んでいるが、このコストは10〜12月期に反映される。
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