「タブレットにはAppleのiOSやAndroidあるいはMeeGoのような軽量OSが必要だ」とシュー氏は言う。「タブレットの特徴は、タッチスクリーン、ハードウェアキーボードなし、常時接続だ。タブレットの利用はシンプルだ。大量の情報を入力したり、複雑な作業をやるのには使わない。だがWindowsはそういった用途向けに作られている」
その結果、タブレットでのユーザーエクスペリエンスはお粗末なものになるだろうと同氏は付け加えた。
Forrester Researchのアナリスト、サラ・ロットマン・エップス氏も、iPad以外のマシン、特にWindowsタブレットのユーザーエクスペリエンスが懸念されるという点で同意見だ。MicrosoftはタブレットのフォームファクターにPC OSを「押し込む」つもりのようだという。
「Windowsタブレット、Androidタブレットに関する懸念は、iPadほど統合されたユーザーエクスペリエンスがないということだ。端末メーカーがOSを同じレベルでコントロールできないからだ。iPadでは、AppleがデバイスとOSの両方をコントロールするため、ユーザーに提供するエクスペリエンスを完全に掌握している」
それでも、WindowsやAndroidを搭載したタブレットはいずれiPadより売れるようになるかもしれない。複数のメーカーから製品が出るからだ。
Caris and Companyのアナリスト、サンディープ・アガーワル氏も、Microsoftを除外することを控えている。(Microsoftが)iPadやモバイル機器から受ける競争上のリスクは「誇張されている」としている。
「今後数カ月、Microsoftはタブレット市場で強力な勢力として浮上し、魅力的なWindowsタブレットの不在によって起きている(iPadによる)Windows PCやNetbookの売り上げの浸食を幾らか食い止められるだろう」(同氏)
アナリストを悩ませている要素はほかにもある。Microsoftがいつタブレットを投入するかという質問に、バルマー氏は「準備できたらすぐに出荷する。それが最も差し迫った仕事だ。皆が力を入れている」と答えた。
だが、いつくらいだと長すぎて待てなくなるのか? ふさわしいWindowsタブレットが出てくるまでにiPadはどれだけ売れるだろうか? Microsoftがタブレットを出荷するまでに、Androidタブレットが60台登場するのではないだろうか?
Microsoftのタブレット戦略は、答えよりも疑問の方が多い。これはよろしくない。ルービン氏は、戦いは既に終わっていると確信している。
「たとえ(Microsoftが)今日、タブレット用の新OSの開発を始めると発表しても、使えるものができあがるまでには数年かかる。それまでには、ライバルたちがこの製品カテゴリーでリーダーとしての地位を固めているだろう」
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