NTTドコモが11月8日に発表した冬春モデルは、従来型携帯電話(フィーチャーフォン)を18機種、スマートフォンを4機種ラインアップした。山田隆持社長は、「スマートフォンには当然、力を入れるが、5000万人が使っているiモード(フィーチャーフォン)も力を入れたい」と話す。
国内初の商用LTEサービス「Xi」(クロッシィ)は12月24日にサービスイン。まずはデータ通信専用端末で対応し、Wi-Fiルータや音声端末も投入する。
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Androidスマートフォンは3機種で、うち2機種はワンセグ、おサイフケータイ、赤外線通信に対応。初心者や女性を意識した機種もラインアップするなど「さらに身近で便利にしていく」という。全機種にEvernoteをダウンロードするためのアプリを搭載するなど、「内外の優れたサービスと連携する」。
「LYNX 3D」は、裸眼立体視ディスプレイを搭載し、映像を3Dで楽しめる。ワンセグや動画を高画質に見られる「REGZA Phone」もそろえた。それぞれAndroid 2.1を搭載する。
初心者や女性にも使いやすいという「Optimus chat」はAndroid 2.2を搭載。スライド型QWERTYキーを採用し、独自の「ドコモメニュー」を配置。「初めてでもすぐ使える」としている。主に法人ユーザーをターゲットに、BlackBerry新機種「Curve 9300」もラインアップした。
シャープ製の電子書籍端末「ブックリーダー SH-07C」も投入。5.5インチのタッチパネルディスプレイを搭載し、約92×167×12.3ミリと比較的コンパクトな端末だ。年度内に、タブレット型端末をもう1機種投入することも明らかにした。
フィーチャーフォンは、渋谷109のファッションブランドとコラボレーションし、好みのデザインが選べる「F-04C」、デジタルカメラのような外観で、高画質な写真が撮影できる「P-03C」など、ライフスタイルに合わせて選べる端末を多数ラインアップ。ヒノキをボディの素材に採用したタッチパネル端末「TOUCH WOOD SH-08C」といった変わり種も用意した。
「スマートフォンの良さをiモードにも取り込む」――新たに、iモード向けコンテンツポータル「ドコモマーケット」も提供。スマートフォン向けに展開してきた同名のアプリ販売サイトのiモード版で、個人開発者もアプリ販売ができるほか、音楽配信、電子書籍の配信も行う。
下り最大37.5Mbps/上り最大12.5MbpsのLTEサービスは12月24日にスタート。端末は、USB型の「L-02C」と、Express Card型の「F-06C」をラインアップした。2011年にはWi-Fiルータ、2011年度後半には音声にも対応した汎用端末を投入する計画だ。
東名阪を中心に順次エリアを拡大し、2014年度に人口カバー率70%が目標。2段階定額で、月額料金の上限は6510円(5Gバイトまで)だが、来年4月までは上限4935円で利用できるキャンペーンを実施し、ユーザー獲得を目指す。
冬春モデルの合い言葉は、「スマートフォンもiモードも“ネクストステージ”に」。スマートフォンがフィーチャーフォンを逆転するには「3〜4年かかる」と山田社長はみており、フィーチャーフォンもブラッシュアップを続ける方針だ。
「マスコミなどはスマートフォンに光を当てているが、iモード(フィーチャーフォン)のユーザーは5000万人いる。特に中学・高校生や法人向けで、まだまだiモード機は持ってもらえるのでは」
スマートフォンではiPhoneのシェアが大きいが、ドコモの強みは「端末とサービスとネットワークのかけ算」。端末ラインアップ、コンテンツ、快適なネットワークで差別化していくという。iモード向けのコンテンツをスマートフォンに簡単に移せる仕組みも考えていきたいとしている。
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