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Google、ChromeブラウザでのH.264サポート終了へ

» 2011年01月12日 07時47分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Googleは1月11日(現地時間)、Webブラウザ「Google Chrome」でサポートするHTML5のビデオコーデックからH.264を排除すると発表した。同社が昨年5月に発表したオープンソースのビデオプラットフォームWebMの普及を促進する狙いとみられる。

 H.264はMPEG-LAコンソーシアムが所有権を持つライセンス料が必要なビデオコーデックで、主要ブラウザではGoogle Chromeのほか、米MicrosoftのInternet Explorer(IE)と米AppleのSafariがサポートしている。Googleは“よりオープンなWebを目指し”H.264に対抗するオープンソースのビデオコーデックを策定するプロジェクトWebMをMozillaやOperaとともに立ち上げた。現在Mozilla、Opera、Microsoftが同プロジェクトに賛同しているが、AppleはSafariでWebMをサポートしていない。

 Googleは「H.264がビデオ再生に占める役割は大きいが、オープンなイノベーションというわれわれの目標のために」今後はWebMのV8やTheoraなど、完全にオープンなコーデックのみをサポートするとしている。H.264排除の実施は2カ月後になるが、Web運営者や開発者に対応期間を与えるために発表したという。

 Chromeブラウザは年々ユーザーシェアを伸ばしており、1月4日のStatCounterの発表によると、世界でのシェアはIE、Firefoxに次ぐ3位だった。ChromeがH.264のサポートをやめると、Firefoxと合わせて約45%のWebブラウザでH.264のビデオが再生できないことになり、その影響力は大きい。

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