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「経団連はええかげんにせえ!」「脱依存の社会を」──孫社長と小林武史さん、自然エネルギーを語る(3/3 ページ)

» 2011年06月27日 19時19分 公開
[ITmedia]
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小林さん「脱依存」「世界の手触り」「僕らは助け合える」

photo 「ロック+サステナビリティで創造性のある未来を」と訴えた小林さん。Salyuさん、一青窈さんらによるライブも
  • 最近、宮台真司首都大学東京教授と話して出たのだが、ぼくとぼくらのテーマはずばり「脱依存」。脱原発ならぬ脱依存。「脱受け身」という人もいる。
  • 依存の状態では、自分の感性を使って生き抜いていく能力が退化してしまうのではないか。若い人の無関心もこのせいだと思う。人任せ、率先してやれない理由はあって、その根は深いと思うけど、なぜそうなってしまったのか。電力会社の安定供給に依存するのでなく、自分たちで選んでいく必要があるのではないか。
  • 「ロック+サステナビリティ(持続性)で創造性のある未来を」。持続的な未来のためにはクリエイティビティが必要だと思う。自分に正直に生きていいんだと、これはみんなに開かれているはずだ。1人1人が自分に正直に自分の役割果たせば未来を変えていけるのではないか。
  • 日本には江戸時代からの依存体質がある。難しいことはお上が決め、下々は考えなくていい。フランス革命のように市民が血を流した経験がないからなのかもしれない。だがFacebookによる「ジャスミン革命」など、無関心が変わっていく予兆は世界に起きているのではないか。
  • 今の政治に対する不信は限界ではないかと思うが、昭和のころははせいぜい新聞だけで、ぼくらに重要な情報が開示されていなかった。だから政治にリスペクトを保てたが、もうそういうのが古くなってるのではないか。これは過渡期だと思う。お上が安定供給してくれるということを盲目的に信じるのには限界がきている。
  • 宮台教授と話した時に「世界の手触り」という言葉が出て、わたしのなかで今ブームになっている。均一化することによって生まれるつまらなさというものがある。サザンオールスターズの桑田佳祐さんんを考えると分かると思うけれど、いろんなものが含まれてるから桑田さんのものは残っていくんですよ。
  • 原発がその象徴だけど、安全だからとお上が与えてくる、経済の効率としてはありがたいのかもしれないが、その一方で退化していく、ほんとにつまらない世の中になっていくと思う。
  • 「僕たちは助け合うことができる」。「脱依存」でついて行けなくなる人が出たらどうするということもあるだろう。だが勇気を持つしかないと思う、悲しい人がいたら、ぼくらはつながっているから、いつかぼくらに帰ってくる。ぼくらは助け合うことができるし、みなさんも感じているのではないか。
  • 「最初から社会は循環している」。以前から世界は循環していると思う。悪意には悪意が、権力にはテロが──自分勝手、ご都合主義を循環させるのではなく、良いものを循環させよう。自然エネルギーはよいものだと思う。原発みたいにわけのわからないものではなく、なにかを壊すこともない。
  • 最後にもう一度「ロック+サステナビリティで創造性のある未来を」。自然エネルギーはクリエイティビティでやるべきことだ。良くしたい問題があれば解決したい、それがクリエイティビティだ。愉快じゃないしうまくいかない人が出てくるかもしれないけれど、わたしたちは助け合うことができる。
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