そうした場所で取り組んでいくサービスについて、どのようなイメージを持っているのだろうか。「女性が個人で活躍できるようなプラットフォームを作りたい」と家入さんは意気込む。具体的にはどういうことか。
「個人のスキルを切り売りしていく発想が、今後の働き方や生き方に求められていくと考えています。例えば、女性が結婚、出産を経て主婦になり、ガツガツ働くことはできないけれど、昔ピアノを教えていた経験があれば、ソーシャルメディア上で生徒を集めてピアノ教室を開いたりできるわけです。別にピアノでなくても、絵の描き方だったり、キャラクター弁当の作り方だったりと、何でもいいんです」(家入さん)
日本各地をあまねく歩き回ってきた経験から、そうしたニーズは特に地方に多く見られるのだという。家入さんによると、地方に住んでいるから、主婦だからという理由で諦めてしまっている人が数多くいるけれど、実際には地方だから、主婦だからこそできることもたくさんある。彼女たちこそが日本の資産だと家入さんは言い切る。
「自分が持っているスキルやノウハウを少しずつ売って、1人1人が小さな経済圏を作っていくことが重要です。そうした枠組みを作り、主婦や地方に住む女性が活躍できる場を提供していきたい」(家入さん)
そのような取り組みは、女性に特化した事業を展開しているトレンダーズだからこそできるのだという。「サービスを作るとき、誰かの顔を思い浮かべて作るようにしています。親兄弟でも友人でも、自分でもいいんです。顔が見えない相手にサービスを作っても、結局誰に響くか分かりません。一方で、友人が喜んでくれそうなサービスを作れば、実はその背後には同じような人たちがたくさんいるかもしれないのです。この価値観を持って女性に特化したサービスを突き詰めていきたいです」と家入さんは語った。
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