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名作ゲーム「PONG」、まさかの家庭用で復活 なぜいま?JAEPO2018

» 2018年02月09日 14時41分 公開
[村上万純ITmedia]

 1972年にアタリが発売した、世界で初めてヒットしたとされるビデオゲーム「PONG」が新デザインになって帰ってくる。タイトーが、アーケードゲームなどの展示会「JAEPO2018」(2月9〜11日、千葉・幕張メッセ)で新しい筐体(きょうたい)のPONGを展示している。

ポン タイトーが新筐体の「PONG」を展示
ポン

 PONGは、左右に動く棒(パドル)を操作してボールを打ち合うテニスのようなシンプルなゲーム。今回展示している家庭用の筐体は、手前にあるつまみを回してパドルを左右に動かし、ボールを打ち返して相手のエリアに入った得点を競う。

 レトロな効果音や反射時の点滅効果などは、オリジナルを忠実に再現したという。液晶パネルは使わず、ガラス製のテーブル内でボールとパドル(デモ版は発泡スチロール製)をガラス面の内側から磁力やモーターで動かす仕組みだ。

ポン LEDが光る

 開発中の家庭用筐体を実際に体験したところ、ボタンを押してボールを飛ばし、つまみを回してパドルを左右に動かすだけのシンプルな操作なので、ゲーム初心者でも気軽に遊べる。ボールは壁に跳ね返るとスピードを増すため、つまみの反応速度を考えると、ボールの動きを予測して操作する必要があり、程よく頭を使って楽しめる。デモ版は5本先取。勝利すると画面端のLEDが光る。

ポン つまみを操作

 家庭用筐体は、プレイ時以外はLEDによる時計表示、Bluetoothスピーカーによる音楽再生などができ、スマートフォンを充電できるUSBポートを4つ備える。つまみやボタンを配置したコントロールパネル部は、ふたを閉じることでレトロ調なコーヒーテーブルとしても使える。本体サイズは71.12(幅)×120.9(奥行)×48.8(高さ)センチ、重量は70キロ。椅子2つが付属する。価格は未定だが、「現時点で50万円前後の予定」(タイトー広報)という。

ポン USBポートを4つ備える
ポン コントロール部のふたを閉じるとインテリアにも

 PONG復活の理由については「今年はスペースインベーダーが40周年を迎えた年でもある。昨今はレトロゲームが盛り上がっているという時代的背景があるのではないか」(タイトー広報)としている。

ポン 元祖PONG。レトロゲーム好きの人から借りた筐体という

 コインを入れて遊ぶアーケード用筐体も開発中で、ゲームセンターだけでなく、飲食店、カラオケ店、ホテル、スポーツジムなどに展開する予定という。アーケード用サイズは86.6(幅)×141.6(奥行)×80(高さ)センチの予定。開発は中国Unis Technologyと米Calinferが手掛ける。タイトーは日本国内の正規代理店。

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