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» 2019年10月31日 19時54分 公開

工事中の駅の「フォント」を集めてみたデジタルネイティブのためのフォントとデザイン(6/6 ページ)

[菊池美範,ITmedia]
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渋谷駅に負けてない、大貼りサインと有名なフォントも健在なJR新宿駅

 大規模な改良工事が続くのは新宿駅も。修悦体で有名だ。

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photo JR新宿駅も大規模な改良工事が続いている。この駅でも工事による駅構内の動線がよく変わるので、駅独自の表示サインも正式の番線表示や案内のデザインを参考にしたものとなっている
photo 佐藤修悦さんの手にによる有名な修悦体のサイン。ガムテープによる「現場作成フォント」ともいえるサインは新宿駅の顔となり、広告ポスターのキャンペーンにも使用された
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photo 工事前の新宿駅しか知らない方にとっては、久しぶりに駅を利用されると戸惑うことだろう。駅構内が広い新宿駅は、東口と西口を間違えると大変なロスになってしまい。その点からもこの表示はとても分かりやすい

駅施設の現場力と仮設サインは観光サポートの影の立役者

 設備としてきちんと本工事を行うデザインはサイン計画に基づいて長く親しまれるものだが、工事が終わって施設が完成したら撤去される運命の仮設サインの命は短い。

 紙や薄い樹脂板などの簡素な材料にプリントされ、無骨なテープでとめられ、雨風やホコリにさらされて、その役目を終えたら消えゆく。そんな彼らを私は「愛しい仮設サインたち」と呼んで、日々移動の合間にスマートフォンやデジタルカメラで記録を続けている。

 きちんと体系的に整備されて完成したデザインシステムだけでは、このカオスに満ちた都市(とくに渋谷や新宿などの大規模ターミナルステーション)では機能しないのだ。ニッポンのおもてなしは現場の膨大な労力と努力によって支えられている面がとても大きい、とアメリカ育ちの友人はしばしば口にしている。

 誰もアーカイブしないのなら私が詳細にアーカイブしてもいいかな、との思いをこめて写真をセレクトした。現場で汗にまみれ、雨に打たれ、寒さに耐えて仮設サインを更新する方々へのオマージュとして今回の連載を捧げる。

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