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原点に立ち返った“オリンパスPEN” 誰もが軽快に写真を楽しめる「E-P7」荻窪圭のデジカメレビュープラス(4/4 ページ)

» 2021年07月29日 07時00分 公開
[荻窪圭ITmedia]
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 定番のガスタンク。これはオートモードで撮影。レンズは14-42mm F3.5-5.6

いつものガスタンクを14mmで。雲が多かったので全体にコントラストは高くないが、滑らかでスッキリした写りを見せてくれた(14-42mm 14mm 1/800秒 F6.3 ISO200)

 残念なのはキットレンズ。薄型軽量のスナップに向いた沈胴式電動ズームレンズだが、いささか古い。35mm換算で28mm相当から82mm相当なのだが、今は24mm相当スタートが標準と思っていい。もうちょっと広角スタートの新しいコンパクトなズームレンズが欲しいところだ。

 薄型ではないのでいくらか嵩張るけれども、軽くて手頃な価格のレンズとして「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO」をお勧めしたいかも。これなら幅広い撮影を楽しめて良い。

 写りを最優先で考えるなら、これのワンランク上の「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」もいい。これは個人的にも愛用してる。

E-P7に12-40mm F2.8のPROレンズを装着。このくらいのレンズなら大きさのバランスも悪くない

 なお、ISO感度はISO200から25600。マイクロフォーサーズなのでそれほど高感度に強いわけではないが、ISO6400くらいなら常用できそうだ。

ISO200から25600まで撮影し、中央部を拡大して並べてみた。最高ISO感度はイマドキのデジタル一眼としては高くないが、ノイズも少なく結構感度を上げても使えそうだ

 さらに、APモードにすればライブコンポジットやHDRなど特殊な撮影もさっと楽しめる。

新しいPENの誕生だ

 E-P7はE-P5の後継機か、というと、ちょっと違う。PLとPが統合された新しいPENという印象だ(実際に統合されるかどうかは知らないけど)。ニュアンスとしてはPLの要素が入ったPシリーズという感じで、E-P5より軽くて軽快だ。

 おかげで実にコンパクトなスナップ用ミラーレス一眼として日常的に持ち歩けるカメラになった。EVFがないのは残念だが、その分ボディも軽くて小さいし価格も非常に手頃なので、どっちをとるかという問題なんだけど、誰でも気軽に写真を楽しめるのがPEN、と思えばこれは正しい選択かと思う。

 難点はバッテリー周り。USB充電できるのはいいが、2021年の新製品でコネクターがmicro-B端子というのはちょっと理解不能だ。

 気になったのはそこくらい。

 PENシリーズは魅力的だけどPLシリーズはエントリー向きすぎてちょっと……という人もE-P7ならそそられるはずだ。サブ機としても楽しめそうだ。

 もう1つ、最近のミラーレス一眼はハイエンド機や動画モデルにばかり力を入れてて、手頃な価格とサイズで高画質で気軽に持ち出せるカメラがない、と思ってた人にこそE-P7といっていいかも。

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