ITmedia NEWS > 科学・テクノロジー >

寅年も終わるし、2022年の“IT×猫”記事を振り返るにゃん メタバース、ゲーム、ロボットなどで話題に

» 2022年12月28日 18時20分 公開
[松浦立樹ITmedia]

 2022年が間もなく終わりを迎える。22年の干支は「寅」だった。干支には丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥と12種類の生き物がいるが、実は寅だけに当てはまる特徴がある。それは寅がこの中で唯一“ネコ科”に属する動物であるということだ。

 猫は紙やWeb、映像など媒体問わず高い人気を誇るコンテンツだ。それはITmedia NEWSも例外ではない。実は“IT×猫”の話題はこの1年の間だけでも30本以上掲載している。今回はその中でも特に反響が大きかった記事を5本紹介する。ぜひこたつで猫とともに見てほしい。

猫の横で毎晩一緒に寝たらどのような影響が出る? 法政大が検証

 法政大学の研究チームは、寝床がいつも変わる猫の横で寝る睡眠手法を検証した論文を発表した。猫の横に寝袋を敷き24日間一緒に寝た際に、身体的・心理的にどう影響するかを従来のベッドや布団で寝る睡眠スタイルと比較し考察した。

猫が寝る横に寝袋をセットした様子

 睡眠の深さなどには影響は見られなかったが、心理的影響は大きく違った。猫と一緒に寝た場合、予測できない猫の行動から、先の読めない冒険的なワクワク感に関することや、新たな発見があったという。結果として、猫との交流が増える効果で心理的な幸福感の向上を示唆した。

(関連記事:猫の横で毎晩一緒に寝たらどのような影響が出る? 法政大学が検証

猫のメタバース「ネコデース」登場

 鳩のメタバース「ハトバース」を運営するファクトリー(東京都港区)は、猫のメタバース「ネコデース」(iOS、Android)の配信した。配信当初は「ネコバース」という名称であったが、海外に英語表記が同じ名前のサービスがあると判明したので名称変更した。

ネコバース改めネコデースの画面(5月1日時点)
ネコデースのプレイ画面

 利用者は猫になり、森の中にシーソーや巨大な滑り台など自由気ままに遊べる。開発会社のファクトリーは「やっぱりハトバースはもうからない。このままやっても赤字なので、ネコならもうかるんじゃないか」と開発経緯を説明している。

(関連記事:猫のメタバース「ネコバース」登場もいきなりの名称変更、「ネコデース」へ

「猫の理解度高すぎ」 迷い猫になって街を探索するゲーム「Stray」が話題

 7月には米国のゲームスタジオ、Annapurna Interactiveが発売したアドベンチャーゲーム「Stray」が話題になった。Strayは、プレイヤーが迷い猫になって、科学技術が発達した“サイバーパンク”な街を探索できるゲーム。Twitterでは「猫の理解度高すぎ」「プレイしていると猫の気持ちが分かる」などと注目を集めた。

ゲームのスクリーンショット(Steamのストアページから引用)

 特に猫の動きの再現度の高さに称賛を上げる声が多かった。例えば、ゲーム内の猫が小走りするときのシーンや、猫同士がじゃれあうときのシーンなどを抜き出した映像がTwitterで「本物っぽい」と話題に。中には、現実の猫がゲーム内の猫を本物だと思ってじゃれる様子を撮影し、投稿する人もいた。

ゲームの紹介映像

(関連記事:「猫の理解度高すぎ」 迷い猫になって街を探索するゲーム「Stray」が話題 開発スタッフ数は猫>人間

猫の体内をリアルに再現したロボット、大阪芸大などが開発

 大阪芸術大学とATR(国際電気通信基礎研究所)の研究チームは、呼吸や身体に触れたときの動作などを忠実に再現する猫型ロボットを開発した。耳や尻尾が備わった四足歩行で活発に動く猫型ロボットではなく、リラックスした猫を持ち上げた際の柔軟に伸びる特徴と呼吸の表現にこだわった。

猫型ロボットの全体図。頭部や尻尾、前足がなく、胴体と後ろ足だけで構成する
持ち上げると胴体や脚部が長く伸びる特性を再現した

 このロボットは、活発に鳴いたり動いたりするものではなく、猫が安心しているときに見せる静かな挙動を再現。それらの挙動をユーザーが体験することで気持ちの和らぎを感じられるリラクセーションロボットの実現を目指した。なお、この論文の筆頭著者は猫アレルギー体質だという。

(関連記事:「持ち上げて伸びるネコの骨や肉を感じる」――猫の体内をリアルに再現したロボット 大阪芸大などが開発

猫のいる部屋のエアコン設定、21℃未満は「おすすめできない」

 家庭用エアコン「霧ヶ峰」を製造販売する三菱電機は「ペットにとって快適な冬の室内環境作りのポイント」を紹介した。獣医師の茂木千恵さんが監修。それによると、猫にとって快適な温度の目安は室温21℃から28℃。21℃未満では体温の維持が難しくなるため「冬にエアコンの設定温度を21℃未満にすることはおすすめできない」としている。

 猫にとって適切な湿度は50%から60%。適切な温湿度を維持した部屋ではペットが落ち着きやすくなり、飼い主にも良い影響を与えるという。なお犬にとって適切な温度は20℃から22℃、湿度は40%から60%が目安。

(関連記事:猫のいる部屋のエアコン設定、21℃未満は「おすすめできない」 三菱電機

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.