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アドビの「AIノイズ除去」がすごい 超高感度撮影したノイズだらけの写真で試した荻窪圭のデジカメレビュープラス(5/5 ページ)

» 2023年04月22日 12時41分 公開
[荻窪圭ITmedia]
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 続いて、2006年にニコンの「D200」で撮影したもの。文字部分の処理に注目したい。

ニコンのD200で撮影した写真の部分。細かい文字もちゃんと復元している

 人はどうか。

 たまたま、友人のバンド「チルドレン・クーデター」を撮った写真があったのでAIノイズ除去をかけてみた。

D40でISO3200で撮影。肌のノイズがそれなりに消えている

 次は2009年。初めて買ったミラーレス一眼がパナソニックの「DMC-GH1」だった。10年以上前でマイクロフォーサーズサイズなので高感度時のノイズはけっこう多かったのである。

 たまたまこれを持って工場夜景を撮りに行き、ISO3200で撮った時の写真が残っていたのでAIノイズ除去をかけてみた。きれいにノイズが消え、蒸気のもわっとした感じや夜空のバンディング気味のノイズも軽減された。

2009年に撮った工場夜景の一部。細かいノイズがかなり消えて、特にタンクの表面はかなり滑らかになった

 次は料理。生春巻きだ。

 2010年にソニーの「NEX-5」で撮ったもの。ISO感度は6400だ。

暗いお店で撮った生春巻きの部分。一目瞭然のノイズ低減っぷりだ。あのノイズの中から生春巻きの透明感が復活してる

 最後は2011年にソニーのNEX-5で撮影したうちの猫。ISO感度はISO6400。白い毛はさすがにちょっとのペットしてしまってAIっぽさが出ちゃうけど、それでも髭など肝心なところはきっちり判別できててエラいのである。

白い猫の毛はちょっとのぺっとしちゃうけど、それはしょうがないか

 と、10〜20年前の古いRAWデータの現像もしてみた。

 ノイズ低減ってある意味「ノイズによって失われた情報をAIを使ってうまく補完する」作業なのだけど、AIを使うことでウソみたいにディテールを維持しつつノイズを消すこともできたりするので、おすすめ。

 どのくらいかけるべきかは、その人の好み、というよりは最終的にどんなイメージにしたいかというセンスにかかってくるわけで、参考になるよう、いろんなバリエーションを用意してみた。抑えめにかけるのもやりすぎるのもお好みで。

 何はともあれ、RAWで撮っておいてよかったーという感じだ。

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