Sneaksでは異例のハードウェアが登場した。それが「Project Primrose」。Sneaksは基本的にソフトウェア以外が登場することはほぼなく、筆者はAdobe MAXに何度か参加しているが、ここ数年で“モノ”が出てきた記憶はない。どういうものかといえば、自由に柄が変えられる「Photshopっぽいドレス」。
ドレスの表面は鱗のようなでびっしり覆われており、鱗は白と黒に色を切り替えることができる。その鱗がディスプレイでいうドットに相当し「着るディスプレイ」のごとく、ドレスの柄を変えられるというわけだ。しかもアニメーションの表示もでき、ドレスの動きに合わせてモーションを映し出すことも可能だ。
衣装のデザインを再構築できる「デジタルドレス」は、デザイナーの新しいキャンバスとして見立てることもできる。これをみると、デザインを再構築できる時計としてソニーが売り出した「FES WATCH」を彷彿とさせる。Adobeがドレス自体を売ることはないだろうが、デジタルの可能性を広げる新技術といえるだろう。
その他の6つの新機能も特徴的だったが、全てに言えるのが今回かなり生成AIを使った新技術が多かったことだ。去年のMAXではまだ予告しかされなかった生成AIが、新技術でかなり採用されていることにインパクトの大きさを知れる。なお今回披露された全ての技術が「Photoshop」や「Premeire Pro」など、Adobeのプロダクトに実装されるかは不明。そのため、便利そうに見える技術も実際に使えるようになるかはAdobe次第となる。
(取材協力:アドビ)
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