リモートプロダクションにおいてソニーが持つ重要なソリューションとしては、2020年に子会社化したノルウェーNevion社の「VideoIPath」がある。遠隔地にあるネットワークリソースをローカルと同じようにオペレーションできるプラットフォームで、Inter BEE 2023の会場ではIPパビリオン内でも使用されていた。
すでにスウェーデンの放送局では、本社にあるMLS-X1の9セットを遠隔地の支社のサブから利用するといった運用もされており、将来的には国を超えてノルウェーとの間でも相互にリソースを共有する構想もある。
MLS-X1やM2L-Xのようなリソースをネットワーク間で共有するということは、機材リソースの節約に見えるが、実際にはオペレーションする人的リソースの共有だ。自局の番組を系列局の放送技術者にオペレーションしてもらうといったことも可能になる。
機材はもうつながった。あとは放送局が、垣根を越えてつながれるかどうかである。
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