IPに対応したブロードキャストコントローラーにはソニーの「VideoIPath」といった商品があるが、これはもともとはネットワーク管理システムだったが、3年かけて放送制御機能を追加してきたものだ。
とはいえソニー製品で固めれば問題解決というわけでもない。ソニー1社では手に負えない分野も当然多数存在しており、多くの企業の製品と連携していかなければならないわけだし、ソニー製以外のブロードキャストコントローラーを使うことも考えられる。いずれにしても、上記5つの条件は満たす必要がある。
アナログからデジタルになったときは、ハードウェアそのものが別物になったことから、新しい機材に慣れるためのトレーニングが必要だった。画角にしても、4:3の世界から16:9の世界に慣れるまで、かなり時間がかかった。
一方SDIからIPになる場合には、極力同じインタフェースで操作できるようにという工夫が見られる。映像技術者に、明日からネットワーク技術者になれというのは無理な話で、例えばスイッチャーのコントロールパネルはこれまでのものを使用するが、つながる先はスイッチャー本体ではなくクラウド上の仮想スイッチャーであるといった格好だ。
IPへの移行は、働き方や働く場所が大きく変わるが、やってることはこれまでと同じ、というゴールに向かって進んでいる。国をまたいで1つのコンテンツを作ることも可能にするというのが、国が地続きであるEU諸国の放送局の考え方の特徴だといえる。
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