おっと、話が横道に逸れてしまいました。補助金のシバリに話しを戻します。筆者が申請した「令和2年度第3次補正予算CEV補助金」の場合、再生可能エネルギーによる電力供給を行っている電力会社と契約した上で、4年間の保有が義務づけられています。
車両の継続的な利用を証明するために、毎年5月に実態調査に回答しなければなりません。電力会社からの1年分請求書ならびに車両のオドメーターの写真を指定されたサイトにアップロードする必要があります。
25年5月の実態調査を完了した時点で、晴れて「本年度の審査結果をもって実態調査は完了となります」というお墨付きを得ました。これで補助金のシバリから開放された!と喜んだのもつかの間、よく考えたら、21年9月納車です。ということは、9月まではシバリが続き、仮に、原稿執筆時(5月末)のタイミングで車両を売却すると月割りで補助金を返納しなければなりません。
念のために次世代自動車振興センターに確認したところ、「仮に現時点で車両を売却いただく場合、4年以内の売却ですと、補助金の返納が必要となります」と返されました。というわけで、せっかく日本国から頂いた補助金なので返却するのは忍びなく、最低でも、25年9月の12カ月点検までは現車を大切に乗ることにしました。
実は、その1として、4年の補助金の呪縛から解放された時点、その2として、5年のローンを完済したタイミング。このいずれかで新しいModel 3に乗り換えても良いかな、と漠然と考えていたこともあり、「実態調査は完了となります」とのメールを受け取ったとき、ちょっとだけ舞い上がって、現車の下取り価格を調べたりしたりもしました。
ちなみに、筆者の21年式Model 3 ロングレンジ(購入時車両価格509万円、走行距離3万4000km)のTesla Japanの下取り価格は190万円でした。3年と8カ月で残価率約37%という結果です(補助金80万円を考慮すると約44%)。
人気のあるトヨタ車などと比較すると散々な残価率ですが、日本では不人気の輸入車セダンならこんなものかなという印象です。以前乗っていたシトロエン・エグザンティアやC5(共に5ドアハッチバック)はもっと低率でした。というわけで、25年9月の12カ月点検時(車両保証が終了、バッテリー保証は8年・19.2万km)に乗り換えるか、あるいは26年9月のローン終了時まで乗り続けるのか、さらに言うとその先ももっと乗り続けるのか、下取り価格を横目で睨みながら悩むことにします。
【訂正:2025年7月2日午前10時】初出時、バッテリー保証を8年・8万kmとしていましたが、正しくは8年・19.2万kmでした。訂正してお詫び申し上げます。
著者プロフィール
音楽制作業の傍らライターとしても活動。クラシックジャンルを中心に、多数のアルバム制作に携わる。Pure Sound Dogレコード主宰。ライターとしては、講談社、KADOKAWA、ソフトバンククリエイティブなどから多数の著書を上梓している。また、鍵盤楽器アプリ「Super Manetron」「Pocket Organ C3B3」「Alina String Ensemble」などの開発者。音楽趣味はプログレ。Twitter ID: @yamasakiTesla
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