宇宙航空研究開発機構(JAXA)は9月18日、金星探査機「あかつき」(PLANET-C)の停波作業を行い、探査機の運用を終了したと発表した。
2024年から通信を確立できない状態が続いており、設計寿命も大幅に超えてたことから、運用終了を決めた。
「あかつき」は、2010年5月21日に種子島宇宙センターからH-IIAロケット17号機で打ち上げられた。
「初音ミク」ファン1万人分以上のメッセージとイラスト入りパネルが搭載されており、打ち上げ時には「初音ミクが宇宙に行く」と話題になった2021年の記事:金星へ飛び立つ「あかつき」と初音ミクパネルを見てきた
2015年12月に金星周回軌道投入に成功。日本初の地球以外の惑星周回機として8年以上にわたって金星大気を観測し、太陽系最大の山岳波の発見など、さまざまな成果を出した。
2024年4月末、姿勢維持の精度が高くない「制御モード」が長く続いたことが発端として通信を確立できなくなった。復旧運用を行ってきたが、計画的な通信の復旧が見込めず、設計寿命を大幅に超えていることから運用終了を決めた。
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