金属軸についても聞いた。
「金属軸に関しては、当初、塗装も含めて表面処理の方法は柔軟に検討していました。昨年の限定品である『オールブラック』をどう超えていくかが大きな課題でしたが、今回のアルマイト加工は、マーブル以外の方法での試作も重ねたうえで、木軸のような個々の表情が出るこのマーブル模様の特殊アルマイト加工での製品化を決断しました」。
切削の溝などはどちらも同じデザインだが、このマーブル模様の特殊アルマイト加工というのが、かなり面白くて、光の当たり方で色が変わって見えるだけではなく、かなりの個体差が生まれるのだ。
塗装ではなく、緑と黒の2つの色を使ったアルマイトの被膜が不思議な光の反射を生み出しているので、微妙な違いでも色の出方は大きく変わる。木だと、取る位置で変わるということが理解できるけれど、この化学変化的な違いは、理解が追いつかない分、よりその違いが楽しめるように思った。
あまり金属軸が好きではない私だが、このモデルに限って言えば、どちらが欲しいかというと金属軸なのだ。
「木軸・金属軸ともに、一本一本が違う表情を見せるので、選ばれた一本は世界で唯一無二です。特に木軸は、木目の模様はもちろん、色味も個体によって大きく異なります。明るい色調のものもあれば、深みのある色合いのものもあり、まさに自然が生み出す多様性を楽しめます。金属軸のマーブル模様も、一本として同じものはありません。『自分だけの一本』と出会う楽しさを、ぜひ体験していただきたいです」。
この、工業製品にあって「自分だけの一本」が選べるというのが、今回の軸の最大のポイントだろう。そのために素材と技術を注ぎ込む。「実用性を最優先とし、それを損なわないことを大前提としました。その上で、木や金属という素材が持つイメージや質感を、軸とキャップのデザインに落とし込んでいきました。この優先順位を守ったことが、ラグジュアリー感と実用性の両立につながったと考えています」。
雑誌の“自炊”ヘビーユーザーから見たPFU「ScanSnap iX2500」の隠れた改良点
現代の“浮世絵“か 平版式の凸版印刷機だから表現できた「STICKER & DESIGN STORE」のステッカー
“圧縮機能”付きリュックにみる、防災グッズの新潮流 ポイントは「どうせ使うものなら」
新しい老眼鏡で視界がシャープになった話 AIで“瞳孔の変化”をレンズ設計に取り入れるアプローチとは?
銀塩カメラ的“縛り“もオジさん達に大ウケの富士フイルム「X half」 きっかけは入社2年目の若いデザイナーだったCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR