インタフェースは、本体前面のフロントパネルカバーの内部に、メモリースティック/同PROとSDメモリーカードに両対応したデュアルメモリースロットやCardBus対応PCカードType IIスロット×2、光デジタルオーディオ(S/PDIF)出力、IEEE1394、USB 2.0×1を配置する。
背面には、DVI-I、USB 2.0×2、IEEE1394、LAN(100BASE-TX/10BASE-T対応)、モデム、パラレル、PS/2×2、音声入力、音声出力、マイク、さらにPCI拡張スロットに挿着されたTVチューナーカード上にコンポジットビデオ入力、S-Video入力、音声入力、アンテナ入力を装備している。
なお、付属の液晶ディスプレイにもUSB 2.0×3が装備されており、ディスプレイのUSB 2.0アップストリームポートとの接続に使った残りの計5基が使用可能だ。
TVチューナーカードはMPEG-2ハードウェアエンコーダ搭載で、デジタルノイズリダクションやタイムベースコレクタといった高画質機能を備えている。液晶ディスプレイ内蔵のTVチューナーと併用することで、2番組の同時表示や裏番組録画も行える。
ただしTVチューナーカードは、液晶ディスプレイには搭載されているゴーストリデューサーや3次元Y/C分離といった高画質回路は装備していない。コスト的に厳しかったのだろうが、ビルが林立する都市部ではゴーストはほぼ避けられないので、録画主体のユーザーには気になるところだ。
PCI拡張スロットは2基で、うち1基はTVチューナーカードですでに使用されている。
VL70E/8Dの標準搭載OSはWindows XP Home Edition SP1で、メーカー製PCらしくビジネスアプリケーションスイートの「Office Personal Edition 2003」など、豊富なソフトが付属している。また、人気の高いアプリケーションソフトの試用版もジャンルごとに複数添付されているため、それぞれの使い心地を事前に試してから購入することが可能だ。
TV視聴/録画ソフトには、同社製の「SmartVision 2.2」を採用している。電子番組表(EPG)は、テレビ朝日系列のテレビ朝日データビジョンがテレビ朝日系列の地上波を利用して配信している「ADAMS-EPG」またはインターネット経由でダウンロードする「ADAMS-EPG+」を利用する。EPG機能はSmartVisionに内包された形となっており、最大画面にすれば首都圏キー局の番組表を一望することが可能だ。
インターネット関連でおもしろいのは、ホームページ表示補助ソフトの「Liquid Surf 1.11」だ。同ソフトを使えば、Webブラウザの表示サイズを拡大/縮小したり、表示方法を折り返し表示や分割表示などに変えることができる。ワイド画面でWebページを表示すると画面の左右に無駄な空きスペースができてしまうことが多いが、このソフトを使えばワイド画面を有効に活用できる。1年ほど前のモデルから添付されているが、ワイド画面でこそ真価を発揮するソフトと言えるだろう。
「Liquid View」は、デスクトップのアイコンやスタートメニューの文字を一時的に拡大表示するツールで、高齢者の使用に配慮したユーティリティである。
VL70E/8Dのベンチマークテスト結果は以下の通りだ。
PCMark04のスコア
3DMark2001SEの3Dスコア
3DMark03の3Dスコア
Final Fantasy XI Official Bench2のスコア
統合チップセットを使っている割にはグラフィック性能もよく、定番3Dゲームの「Final Fantasy XI」も、快適ではないにしろ、それなりに動かすことが可能だ。3Dゲーム以外の用途では、まったく不満を感じさせない高速な動作が期待できる。
コンパクトな筐体ながらも、必要十分なマシンパワーと高機能な17インチワイド液晶ディスプレイを装備するVL70E/8Dは、自室に置いてTVやDVDを視聴したり、録画した番組を編集してオリジナルDVDを作成したいユーザーに最適なモデルと言えるだろう。
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