Pocket PCの「偽iPod」に、Apple法務部が動く

» 2004年03月10日 20時20分 公開
[IDG Japan]
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 英国のデベロッパー、Starbrite Solutionsは、pBopという名前の20ドルのシェアウェアを販売しているが、このソフトはAppleのiPodを多分に想起させるものだ。模倣は最大級の賛辞である、との言葉はあるが、iPodの模倣はAppleの法務部の関心を引き寄せるに十分すぎたようだ。

 Starbriteの広報担当者であるライアン・ケリー氏はMacCentralに対し、「Appleは、pPodがAppleのiPodの贋物であると感じたようだ」と述べた。「Windows Powered Pocket PCアプリケーションとiPodハードウェアを間違って買ってしまう人はいないので、これには驚かされた」と同氏。

 もちろん、Pocket PCベースのPDAとiPodを取り違える人はいない。StarbriteはpBopを「使いでのある、簡単なMP3プレーヤー」をPocket PCユーザーに提供することを目的として開発したという。ライアン・ケリー氏は、iPodなどの著名なMP3プレーヤーにインスパイアされたものだと説明している。

 pBopを立ち上げてみれば、iPodとの類似は疑いようのないもの。pBopは、もともとはpPodという名前だった。そのインタフェースは第3世代のiPodと事実上、同じである。ナビゲーションメニューもiPodと驚くほどよく似ている。ユーザーは保存されているMP3ファイルをアーティスト、曲名、アルバム名でブラウズすることができる。タッチホイールのインタフェースにより、Pocket PCの画面を親指でぐりぐり動かしてブラウズすることもできる。これは、AppleのiPodそのものだ。

 ケリー氏によれば、Starbriteは「Appleの要請に完全に応えるよう取り組んだ」という。同社はソフトウェアのレイアウトを変更し、タッチパッドの位置をメニューとボタンの間に置くようにした。StarbriteはpPodの名前をpBopと変更し、自社のウェブサイトに、同社がAppleともiPodとも何の関係もないことを明記したという。

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