TC4はGIGABYTEのベアボーンキットで、先日掲載した同社の「CA2」は「GIGABYTE初めてのキューブ型キット」だったが、こちらは、すでに発売されている省スペース型キット「TA4」の後継シリーズとなる。
TA4は、その色といいサイズといいデザインといい、人気コンシューマーゲーム端末を思わせる雰囲気で、昨年春のプライベートイベントでお披露目されたときからユーザーの注目を集めていたベアボーンキット。実際の発売までは時間がかかったものの、店頭に並び始めると、実売価格4万円弱とベアボーンキットとしてはやや高めながらも、なかなかの人気を集めている。
その後継機種であるTC4も、筐体サイズや搭載するパーツはTA4を踏襲しているものの、そのデザインはかなりの変更が加えられている。
Playstation 2を彷彿させるTA4は縦のスリットを大胆に取り入れていたが、TC4では横スリットをサイドにほんの少し取り入れているだけ。角型の電源スイッチも細身になるなど、雰囲気はTA4からずいぶんと変わった。
フロントに設けられたインタフェースの種類は、IEEE 1394が加えられたぐらいでTA4とそれほど変化はない。光ディスクドライブもノートPCで使われる9.5mm厚のでスリムタイプが搭載できるようになっている。
インタフェースの大きな変化は、それまでTypeIIのPCカードスロットがあった場所に設けられた、CFカードやSDカードなど6メディア対応スロットと、左中央にある「Wireless」と表記された窓付きのカバーだ。このカバーを開けるとUSBのコネクタが顔をのぞかせる。ここにUSB対応のスティック状ワイヤレスLANアダプタを差すことで、無線LANに対応することになるわけだ。
せっかく透明の窓があるので、デザイン的な意図があるはず。うまいことにGIGABYTEからUSB対応の無線LANアダプタ「GN-WLBZ101」が発売されていて、これを装着すると窓のところからギンギンに輝くGIGABYTEのロゴが顔を出すようになっている(GIGABYTYEでは「GN-WLBZ101でなくとも、USBの無線LANモジュールは使える」といっているが)。
一連のベアボーンレビューでなんども言っているように、ほとんどのユーザーにとってたった一度の作業ではあるパーツの組み込みにおける作業性のよさは、その製品に対する第一印象を左右してしまうほど重要な要素である。
普通、筐体が小型化すればするほど作業は困難になるものだが、ノートPCのパーツやケーブルを大幅に取り入れているTC4の筐体内部は、実にすっきりとしており、CPUやメモリ、そして大抵の組み込み作業で面倒になりがちなドライブの取り付けも簡単に行える。パーツの組み込み作業に抵抗感があるユーザーでも、TC4ならなんら恐れることなく作業に取り掛かれるだろう。
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