キーボードレスの世界最小最軽量Windows XPマシン──ソニー VAIO type U(1/3 ページ)

» 2004年05月17日 16時23分 公開
[石井英男,ITmedia]

ほぼ葉書サイズで、重さ約550グラムを実現

 VAIO type Uは、キーボードを省略した代わりに、タッチパネル付きの液晶ディスプレイを採用したことが最大の特徴だ。小さいながらもれっきとしたキーボードを搭載していた従来のバイオUから、外見は大きく変わっている。キーボードを装備していないため、タブレットPCのようにも見えるが、OSはTablet PC Editionではなく、通常のWindows XP Home Editionを搭載している。

 本体のサイズは、167(幅)×108(奥行き)×26.4(厚さ)ミリ(バッテリーパックSを装着したとき)で、ほぼ葉書サイズ(ちなみに官製葉書のサイズは148×100ミリ)である。重さは約550gで、量産されているWindows XP搭載PCとしては、現時点で世界最小最軽量を誇る。

 外見もPCというよりは大きめのPDAといった印象である。さすがに胸ポケットに入れて持ち歩くというわけにはいかないが、一般的なサブノートPCに比べれば、携帯性ははるかに優れている。

キーボードレスの独特なデザイン。液晶の周囲はヘアライン加工が施されており、質感も高い

感圧式タッチパネルを採用

 CPUとして超低電圧版Celeron M/900MHzを搭載。統合型チップセットのIntel 855GMを採用し、256Mバイトのメモリを装備する。メモリは最大512Mバイトまで増設可能だ(メモリモジュールは専用形状)。なお、type Uは1モデルのみの構成だが、直販サイトのソニースタイルでは、超低電圧版Pentium M/1GHzとメモリを512Mバイト搭載したスペシャルモデル(VGN-U70P)も販売されている。

 ハードディスクには、小型化と軽量化を重視して1.8インチのデバイスを採用、そのため容量は20Gバイトとやや少ない。このハードディスク容量を除けば、基本性能は、一回り以上大きなB5サイズのサブノートPCに匹敵する。実際に操作してみた感じでも、動作は軽快であり、ストレスを感じることはほとんどなかった。

 搭載する液晶サイズは5インチで最大解像度は800×600ドット。そのディスプレイ面に感圧式タッチパネルを装備していることがVAIO type Uの最大の特徴といってもいい。Tablet PCのように無線で感知するタイプではないので、付属の"フィンスタイラス"で液晶をタッチするほか、指先での操作も可能だ。

 液晶パネルには、反射透過併用型のインナータッチパネル式ハイブリッドクリアブラック液晶を採用している。一般的な透過型液晶に比べて反射率が高いため、屋外などの明るいところでは、バックライトを切っても十分な視認性を実現していることが利点だ。タッチパネルの精度も高く、液晶の輝度やコントラストも十分である。

感圧式タッチパネルを装備。付属のフィンスタイラスで液晶をタッチして、操作や入力が可能
フィンスタイラスの先端のコードを、本体のストラップホールに通して固定しておけば、スタイラスを紛失してしまう心配もない

 液晶の周囲には、「カーソルキー」や「Enter」「センター」「左」「右」の各種ボタンにマルチポインター、「ズーム」「ローテート」「輝度」などのディプレイ制御関連ボタン、タッチパネルによる文字入力をサポートする「NextText」の起動ボタンなどが用意されており、タッチパネルでも多様な操作が容易に行える。

 これらのボタンには、白色LEDが組み込まれており、ユーザーの操作にあわせて「美しく」点滅する。単純に光ったり消えたりするのではなく、ゆっくりと消えるところなどにも、デザインに配慮した「一手間」が感じられる。

 ローテートボタンを押せば、画面の縦横を切り替えて使うことができ、NextTextボタンを押せば、手書き入力ソフト「NextText」が起動する。NextTextは、MS-IMEの手書き認識エンジンにソニー独自の予測変換機能「POBox」が組み合わされたもので、効率よく文字を入力できる。手書き文字の認識率も予想以上に高かった。

5インチのハイブリッドクリアブラック液晶を採用。液晶の周囲には、各種ボタンが用意されている
画面に向かって左上には、横画面で使う場合に、マウスのセンター/右/左ボタンの役割を果たすボタンが用意され、左下には、画面を回転させるローテートボタンと、解像度を切り替えるズームボタンが、右上には、カーソルキー(中央部分がEnterキーの役割を果たす)とマルチポインターが設けられ、右下には、各種設定変更画面を呼び出すファンクションセレクターボタンや輝度ボタン、NextTextボタンが用意されている。縦画面で使う場合、これらのボタンは、マウスのセンター/右/左ボタンの役割を果たす
ローテートボタンを押すことで、画面の縦横を切り替えて使うことができる。縦画面モードにすれば、ボタンの役割も自動的に切り替わる
手書き入力ソフト「NextText」は、MS-IMEの手書き認識エンジンにソニー独自の予測変換機能「POBox」が組み合わされたもので、認識率も高い。過去に入力された語句によって学習が進むので、使えば使うほど入力効率があがる

 なお、従来機種のバイオU(PCG-U101)では、1024×768ドット表示が可能な7.1インチ液晶が採用されていたので、type Uの液晶は一回り小さくなり、解像度も低くなってしまった。しかし、大きさと重さを重視したVAIO type Uにこのサイズの液晶が選ばれたのも無理のないところ。解像度の不満はズームボタンを押すことである程度解消できる。表示解像度を640×480ドット/800×600ドット/1024×768ドット/1280×1024ドット/1600×1200ドットの中から簡単に切り替えられる(1024×768ドット以上では、画面の一部が表示される仮想画面表示となる)。

ズームボタンを押すことで、解像度の切り替えが可能。1024×768ドット以上では仮想画面表示となる
1024×768ドットモードでの仮想画面表示をおこなっているところ。右下のウィンドウには、仮想画面全体が表示されている

 これらのボタンに割り当てられている機能は、ユーティリティソフト「Sony Notebook Setup」を利用することで、ユーザーによる変更が可能だ。また、上面に用意されているスタンバイボタンを押すことで、スタンバイモードへの移行や復帰がおこなえる。スタンバイモードへの移行や復帰にかかる時間は3〜4秒程度で高速。また、側面には[Ctrl][Alt][Delete]ボタンが用意されているのも面白い。お察しのとおり、強制終了の役割を果たすボタンだ。

「Sony Notebook Setup」を利用すれば、液晶の周囲のボタンに割り当てる機能を自由に変更できる
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