ボタンをポン、でセキュリティ設定できる無線ルータ――バッファロー WHR3-AG54/P(2/3 ページ)

» 2004年06月01日 14時44分 公開
[河野寿,ITmedia]

 このようにして、かつて使用していたNECの「BR-1500H」と置き換えてクライアントPCからアクセスしてみたが、Webアクセスなどの使用感はほとんど変わりないように思える。そこで、BR-1500HとWHR3-AG54で速度を比較してみた。

 テストはルータのすぐ外にあるFTPサーバに対して、2種類のルータでアクセスし、速度を比較するというものである。もちろん厳密なテストとは言えないが、参考程度にはなるだろう。

 いままで使っていたBR-1500Hという有線ルータも遅いわけではなく、買った当時はもっとも速い部類に属するルータだった。公称値(Smartbits2000で98.7Mbps)を見る限り、いまでも悪くはないというか、WHR3-AG54と同じである。

 実際のテストでは約780Mバイト(785971540バイト)のZip圧縮されたファイルを使用し、それをFTPクライアントでダウンロードしてみた。

 結果は以下の通りである。

ftpによるファイル転送時間の比較(値は3回の平均)

 転送速度に直すと、BR-1500Hが約53Mbps、WHR3-AG54が約71Mbpsとなる。

 Webを閲覧するような使い方では違いがよくわからなかったが、結構差があるようだ。転送にかかった実時間でいうと約20秒の開きがある。つまり、この10倍の7Gバイトのファイルであれば200秒、70Gバイトだったら2000秒である。

 普通の使い方では全く気にならないのだが、大量にデータをやりとりするような、そして相手のサーバもそれなりにスピードの出る環境にあるような場合では、この差は重要かもしれない。

無線LANが面倒だという認識を変えるAOSS

 次にこの有線ルータ状態になっているWHR3-AG54に、PCカード型の子機から接続してみる。

 無線LANの設定で最大の難関は、親機と子機の間でのセキュリティ設定をきちんと行うことである。

 慣れてしまえばどうということもないのだが、それでも使ったことのないルータでいきなり「設定して」と言われたりすると私でもとまどうし、時間も結構かかる。

 そうした不満に応えるべく、ボタンひとつで親機と子機のセキュリティ設定をできるようにしたのが、バッファローの「AOSS」なのだ。

 AOSSを使えば設定の手順は非常に簡単になる。操作は以下のように3段階で済む。

  • 親機を前述したようにWAN側に接続し、電源を入れる
  • 子機のドライバとクライアントソフト(クライアントマネージャ2)を導入する
  • クライアントマネージャ2を起動して「AOSS」をクリック、さらに親機側の「AOSS」ボタンも押す

 これだけで、あとはお互いに情報をやりとりしてセキュアな接続が完了する。徹夜明けの、あるいは寝起きの頭ですら設定できるほど簡単だ。

 AOSSでは、暗号化の方式をAES→TKIP→WEP(64/128ビット)の順で自動選択するので、お互いの機器で使える暗号化の中でもっとも強固なものを自動的に選んでくれる点もなかなか賢い。

子機でクライアントマネージャ2を起動し、「AOSS」をクリックする
親機側の「AOSS」ボタンを押す
AOSSのランプが点滅し、セキュアな接続を設定する

 今回のWHR3-AG54/Pは、親機も子機も強固な暗号化方式であるAESに対応している。AOSSで接続した状態でクライアントマネージャ2のステータス情報を見てみると、たしかにAESに設定されているのがわかった。

クライアントマネージャ2で確認するとAESになっているのがわかる

 この状態で、先と同じようにftpでファイル転送を行ってみたところ348秒かかった。転送速度に直すと約18Mbpsとなる。クライアントマシンが違うので厳密な比較はできないが、おそらくAESの影響もあって遅くなっているのだろう。セキュアな無線接続で利用できるのだから致し方のないところだろうか。

 ところで、AOSSを搭載していない子機を使用する場合や、あるいは子機を外へ持ち出して無線スポットのような場所で使うこともあるかもしれないが、この場合には従来のようにESS-IDやWEPキーを自分で設定しなくてはならない。

 こうした使い方での感触はどんなものかと、近所のコーヒーショップ(NTTコミュニケーションズのホットスポット対応の店舗)へ持ち込んでみた。パソコンを立ち上げてみると、電波の状態は良好である。接続の作業は、クライアントマネージャ2を立ち上げ、ESS-IDとWEPのキーを設定するだけ。これですんなりとつながった。

ホットスポットではクライアントマネージャ2でESS-IDとWEPの設定を行う

 クライアントマネージャ2では設定をプロファイルに保存しておけるので、無線スポットでの設定と自宅の設定を切り換えて使うのが簡単なのもよいことである。

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