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» 2004年06月01日 14時44分 公開

ボタンをポン、でセキュリティ設定できる無線ルータ――バッファロー WHR3-AG54/P(1/3 ページ)

バッファローの「WHR3-AG54/P」は、手ごろな価格と高度なセキュリティ、そして設定の容易さという、同時には実現しにくい問題を見事に解決した無線ルータ/無線カードのセットである。このセットを使って既存の有線ルータとの置き換えを行ってみたので紹介しよう。

[河野寿,ITmedia]

 IT紳士・淑女の皆さんなら、リビングルームにもネットワーク環境は備わっていることと思う。筆者の家もしかりだが、無線ではなく有線で引いてある。ルータを設置してある場所(これが光ファイバーの出口の関係でけっこう離れている)から、Ethernetのケーブルで延々と引っ張ってきてPCをつなげてあるわけだ。

 一度は無線で家庭内ネットワークを構築したこともあったのだが、スピードが遅くて撤去してしまった。当時の無線LANは11MbpsのIEEE802.11bが主流で、大きなファイルをやりとりすることが多いリビングルームのPCには不向きだったからである。

 いまのところ、このリビングにあるPCはスピード重視なので、たとえ54Mbpsになったとしても無線LANで接続する気はないのだが、それとは別に「家の中でノートPCを持ち歩けたらいいな」と最近思うようになってきた。

 これは、ひとくちで言えば「何をやるにもインターネットが使えないと話にならない」コトが多くなってきたからだ。

 たとえば、筆者は自動車レースを鑑賞するのが趣味のひとつであるが、最近はF1レースのピットで使われているタイミングモニタと同じような情報を、リアルタイムで見せてくれるサイト(「The Official Formula 1 Website」など)というものがある。膝の上に載せたノートPCでこうした情報を表示させながらTVの中継を見れば、区間タイムなどの情報もわかってレースもよりいっそう面白くなるというものだ。

 そこで、なるべく手間がかからないように、既存の有線ルータを置き換えるようなカタチで無線ルータを設置することを検討してみた。

いままでの有線ルータを置き換える

 今回使ったバッファローの「WHR3-AG54/P」は、型番からある程度推測ができるかもしれないが、54MbpsのIEEE802.11a/gおよび、従来から広く使われていた11MbpsのIEEE802.11bという3種類の規格に対応した無線ルータの親機とPCカード型子機のセットである。

WHR3-AG54/P

 3種類の規格に対応したほかにも、「AOSS」(Airstation One-touch Secure System)という非常に簡単な設定方法(後述)が利用できたり、AES/TKIP/WEP(128/64ビット)という多彩な無線LANの暗号化を搭載している。しかも有線接続時におけるスループットは98.7Mbps(Smart Bits2000)と高速だ。

 これだけの機能をもっていながら2万475円(税込み)という価格なので、あまりお金をかけずに既存の有線ルータを無線環境に置き換えたい筆者のようなユーザーには、非常に手ごろな商品だといえる。

WHR3-AG54/Pの主要スペック

親機(WHR3-AG54)

無線インタフェース IEEE802.11g/b/a準拠
転送速度 最大54Mbps(IEEE802.11g/a)、11Mbps(IEEE802.11b)
セキュリティ WPA-PSK(TKIP、AES ※12台まで)、WEP 128(104)/64(40)ビット、ダイナミックパケットフィルタリング、プライバシーセパレータ、Any接続拒否、MACアドレス登録機能(64台まで)、パスワード、電波出力制限機能
有線インタフェース IEEE802.3/IEEE802.3u準拠(10BASE-T/100BASE-TX)
ポート WAN 1/LAN 4(いずれもAUTO MDI-X対応)
セキュリティ VPNマルチパススルー(PPTP/IPSec)、アタックブロック、ステートフルパケットインスペクションほか

子機(WLI-CB-AG54)

無線インターフェース IEEE802.11g/b/a準拠
転送速度 最大54Mbps(IEEE802.11g/a)、11Mbps(IEEE802.11b)
セキュリティ WPA-PSK(TKIP、AES ※12台まで)、WEP 128(104)/64(40)ビット

 まず、既存の有線ルータを置き換える作業から行ってみよう。

 とはいっても、大仰な話ではない。多くのルータはプロバイダからDHCPでグローバルIPアドレスをもらう形式だろうから、既存のルータの電源を落とし、WHR3-AG54と交換してケーブル類を差し直すだけである。

 我が家の場合には固定IPアドレスなので、そのままというわけにはいかなかったが、LAN側から「192.168.11.1」という初期設定のアドレスでWHR3-AG54へアクセスし、WAN側のグローバルIPアドレスやゲートウェイを設定するだけだった。

 WHR3-AG54にはLAN側のポートが4つあるので、普通の有線ルータを使用していた人ならばポートが足りなくなることはないだろう。もちろん、足りない場合にはスイッチングハブを付け加えればよい。WAN/LANどちらもAUTO MDI-X対応という「何も考えなくてもいい仕様」になっているので、カスケード接続でとまどうこともないはずだ。

小さいながらも背面には4つのLANポートがある
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