汚れたら丸洗いできる防水デジカメ――ペンタックス Optio 43WR(2/3 ページ)

» 2004年06月07日 18時25分 公開
[藤咲実,ITmedia]

ボタン類は分かりやすく、操作しやすい

 各ボタンはクリック感があり、押しやすくなっている。シャッターボタンは大きく、シャッター半押しも分かりやすい。ただ、動画撮影時に撮影開始と撮影終了をシャッターボタンで操作するのだが、撮影終了時にシャッターボタンを押す音が入ってしまう。Optio 43WRは防水仕様で本体の気密性が高いため、本体内にあるスイッチの音が内部で響いてしまうのが原因のようだ。もう少し音を抑えるか、動画の最後を0.5秒程度カットできる機能が付いているとよかっただろう。

 撮影モードを変更したいときは、十字キーを下に押して表示されるメニューから選ぶ。シーンモードもこのメニューにすべて表示されるので、モード変更もスムーズだ。

 再生モードへの移行は十字キー上にある再生ボタンを押す。電源オフの状態から撮影した画像を表示するには、いずれかの撮影モードで起動したあと、再生ボタンを押さないと再生モードにならないのはちょっと面倒だが、全般的にカメラの動作が快適なので大きな問題ではない。

 また、再生モード中にシャッターボタンを半押しすることですぐに撮影モードに移行できるため、シャッターチャンスを逃すことは少ないだろう。

撮影モード中に本体十字キーを下に押すと撮影モードを変更できる。あとは十字キーを左右に押せば撮影モードが変わる
再生モードではシャッター速度や絞り値のほか、各種撮影モードの状態やヒストグラムが表示できる。表示が多い割には整理されていて確認しやすい

 ズームの動作は一般的な速度で、遅くていらいらすることもなく、速すぎて途中で止められないということもない。ただ、ズーム中にはフォーカスがずれて、ズームボタンを放したあとにフォーカス合わせが行われるようだ。そのため、ズーム中はぼけた映像でフォーカスを合わせなければならないので、やや暗い場所や単調な背景の撮影では、ズームにとまどうこともあった。使い続けるうちに慣れてくるのだろうが、最初のうちは気になるかもしれない。

 撮影モードは「プログラム」、「パノラマ」、「動画」の3種類で、シーンモードは「風景」、「夜景」、「夜景ポートレート」、「ポートレート」、「サーフ」、「スノー」、「花」、「花火」、「スナップ」の9種類ある。シャッター速度優先やマニュアル撮影モードなどは用意されていないが、シーンモードが充実しているので幅広いシチュエーションに対応できるだろう。

 防水仕様のデジタルカメラというと、派手な色でサイズも大きく、かさばる製品が多いが、Optio 43WRはコンパクトですっきりしたデザインなのは好感が持てる。撮影する状況によっては、派手な色遣いで大きなボディのカメラを使うのには気が引けることがあるが、Optio 43WRなら幅広いシーンで気兼ねなく利用できる。

 動作も軽快で、操作性もよい。水や汚れが気になる場所で撮影の多い人や、レジャーで手軽にデジタルカメラを使いたい人におすすめの製品である。本体カラーは落ち着いた配色で悪くないが、明るい色調のバリエーションから選択できると、ユーザー層をさらに広げることができるのではないだろうか。

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