ハイエンドデスクトップに匹敵する強力ノート──富士通 FMV-BIBLO NH90H/T(2/2 ページ)

» 2004年07月06日 14時50分 公開
[河野寿,ITmedia]
前のページへ 1|2       

 Pentium 4/3.20 GHz、それもMobile用ではないCPUをこのようなサイズに押し込めて大丈夫かと心配したが、背面を見るとヒートパイプとブロアータイプの冷却ファンによってそれなりの冷却性能は確保しているようだ。とはいえ、熱は発生する。それを排出すれば、外へ熱が移動するだけのことである。結果として、風の出口である左側からはかなり熱い空気が出てくる。

CPUの冷却はヒートパイプとブロアータイプのファンで、排熱は左の送風口からなされる

 最初、排熱のことを気にせずにACアダプタを排出口の近くに置いていたのだが、ふと気が付いたときには触るのに躊躇するほど熱くなっていた。そこで、どれくらいの温度の風が排出されるのかと家にあった寒暖計を置いてみたら、あっという間に53度を突破してしまった。

 一般的に寒暖計は50度あたりまでしかサポートしていないのでこれ以上の測定は不可能だったが、冷却効果の点から排出口近くは塞がないよう、そして熱で傷むことがないように、なにもモノを置かないほうがよろしいかと思う。

 また、負荷に応じて冷却ファンは可変的に動作するが、最大負荷をかけた場合、この音がかなりの大きさになる。それはドライヤーの動作音にかなり近い。がんばって動いているのが分かるものの、静かな深夜に高負荷の仕事をさせるには少し勇気がいるかもしれない。

 マルチメディア関連の機能に関しては、TVチューナーとハードウェアMPEG2エンコーダが内蔵されているので、TVを見ることはもちろん、番組をHDDへ録画したりさらにはHDD内に保存してある映像をDVD-Rなどに焼くことも可能である。

 これらの操作は、PanasonicのTVfunSTUDIOというソフトで行うが、画面にあるボタンをマウスでクリックするだけなので、下手なHDレコーダーなどより簡単かもしれない。なお、このソフトはDVD-RAMへのダイレクトレコーディングにも対応している。

TVの視聴と録画ができる「TVfunSTUDIO」

 TVの画質について、(筆者の自宅がけっこうゴーストが多いためにあまり厳密なテストはできないのだが)TVの横に置いて比べてみたところでは、遜色ない画質でむしろくっきりしすぎるためにゴーストが識別しやすくなってしまったくらいだ。むろんこれはNH90H/Tのせいではない。

 ビデオキャプチャに関してはHDDへの録画は当たり前として、DVD-RAMへ直接録画できるのがPanasonic製のソフトらしいところ。DVD-RAMなら繰り返しの記録も可能なので、ビデオデッキのように気楽に使うこともできるのが便利だ。

 なお、NH90H/Tは以前の機種と違ってOSを立ち上げないでも付属リモコンからTVやDVDをすばやく視聴することができるようになった。ただし、このモード(インスタントテレビ/DVD機能)では、Windows XPが立ち上がっているわけではないので録画などの操作はできない。PCとは別個にTVチューナーとDVDプレイヤーが内蔵されているようなイメージである。

リモコンからTVやDVD再生ソフトを起動できる

デスクトップPC相当のパフォーマンス

 ハイエンドのCPUを搭載したマシンだけに、ベンチマークの結果が気になるところだ。

 まずはPC Mark04(Build 1.2.0)で測定結果から見てみる。いずれも3回計測したものの平均である。参考のために筆者のデスクトップマシン(Pentium 4/3.06GHz、Intel 845GE、FSB533GHz、PC2100/512Mバイト、Maxtor 6Y160P0)での測定値も掲載した。

PCMark04での測定値

なお、試用機の仕様はいかのようになっている。CPU:Pentium 4/3.20 GHz、チップセット:SiS648FX、グラフィックス:MOBILITY RADEON 9600、メモリ:PC2700/512Mバイト、HDD:80GB(4200rpm、8MBバッファ)

 筆者のマシンはFSB533MHz、Intel 845GEの内蔵グラフィックス使用、メモリがPC2100と遅い要因ばかりが揃っているのである程度の差は予想されたが、それでもずいぶんと差がついたものである。

 HDDはさすがに7200rpmが効いて倍以上のスコアになっているが、あとはすべてにNH90H/Tが勝っている。まさに「デスクトップ以上のノートPC」といえるのではないだろうか。

設置スペースはないがとにかく高性能を望む人に

 この種のタイプのノートPCは、会社で使うようなビジネス向けのものが多いのだが、NH90H/Tにはリモコンが付いていることが示すように、ビジネス一辺倒という性格ではないようだ。

 視野角が広く高輝度な液晶ディスプレイ、あるいはキーボードの左右ある大きめのステレオスピーカーなどでわかるように、ゲームやDVDを楽しむホームユースも視野に入れたデザインになっている。

 おそらく「スペースだけはどうにもならないけど、機能は普通のデスクトップ並みのものが欲しい」というユーザーがターゲットになるだろう。実売価格も30万円前後とそれなりにお高いが、値段に見合った機能を持っていることは確かである。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年08月05日 更新
  1. Windows 11は8GBメモリでも快適に使えるようになる? 品質向上への取り組みと「26H2」に向けた中間報告 (2026年08月03日)
  2. テプラ、PC接続にも対応したラベルプリンタ「テプラ PRO」新モデル (2026年08月03日)
  3. PC市場の逆風下でMicrosoftが仕掛ける“サプライズ”とは? 2026年後半のSurface新製品を予想する (2026年08月04日)
  4. 新GPU「Radeon RX 9050」が登場するもアキバの反応は静か――2026年8月最新パーツ事情 (2026年08月03日)
  5. 「人主導」から「自律実行」へ――進化する「Microsoft 365 Copilot」の新機能とエージェントAIの現在地 (2026年08月04日)
  6. 10万円台で手に入る、理想の座り心地 電動サポート&ストレッチ機能が魅力のエルゴノミクスチェア「LiberNovo Omni Gen」を試す (2026年08月04日)
  7. AIデータセンターの“真の実力”を左右する「CPU」 その復権の背景にあるものとは? (2026年08月03日)
  8. 「全グレードで2〜3割増し」の衝撃 グラフィックスカードの値上がりラッシュでアキバの購入制限が深刻化 (2026年08月01日)
  9. ノジマの「VAIO Shop in Shop」でカスタマイズVAIOを購入可能に 店頭でデザインや質感を確認しながら購入可能 (2026年08月03日)
  10. リコーPFUコンピューティング、Coreプロセッサの搭載に対応した産業向けATX/microATXマザーボード (2026年08月03日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー