MovieTankのPCとの接続インターフェイスはUSB2.0となる。ファイルの転送速度は十分高速で、大容量の動画ファイルを転送する場合でも苦にはならない。もちろん、マスストレージクラスに対応しているため、ドライバの導入なども必要がない。
ただし、内蔵したHDDはFAT32形式でフォーマットする必要がある点だけは注意が必要だ。WindowsXPのフォーマット機能では、大容量ドライブのFAT32でのフォーマットが不可能なので、専用のフォーマッタを利用する必要がある。専用のフォーマッタは挑戦者のWebサイトで公開されているので、ダウンロードして利用しよう。
映像出力端子は、コンポジットビデオ、Sビデオ出力に加え、コンポーネントビデオ出力を備える。SETUPメニューからコンポーネント出力を有効にした場合、480p、720p、1080iの3種類のコンポーネント映像出力形式を選択可能となる。
また、画面のアスペクト比は、4:3のレターボックス、4:3のパンスキャン、16:9などから選択可能。D4端子を備えるハイビジョン対応TVを持っている場合には、コンポーネント出力かつ16:9のアスペクト比に設定することで、高画質な動画ファイルの再生が可能となる。
音声出力端子は、アナログステレオ出力端子を用意。また、サポート外ながら、光デジタル音声出力端子も用意されており、SETUPメニューからも、音声出力をアナログ出力とデジタル出力から選択できるようになっている。
ただ、今回試した限りでは、光デジタル音声出力端子は常に有効になっているようで、音声出力がアナログ出力に設定されている場合でも、光デジタル音声出力からの音声が出力されていた。ちなみに、光デジタル音声出力からは、動画ファイルの音声、サウンドファイルともに問題なく利用できた。
MovieTankに用意されているマルチメディアファイルの再生機能はかなりシンプルで、他のマルチメディアプレーヤーと比較するとやや物足りない部分もあるのも事実だ。とはいえ、実売1万6000円前後の価格ということを考えると、十分納得できる範囲内だ。
これでネットワーク接続に対応しNASとしても活用できるようになれば、無敵な製品になる可能性もあるが、このあたりも今後の製品展開に期待したい。
挑戦者ブランドの製品で、未サポートであるという部分を考えると、初心者にはややおすすめしづらいが、拡張カードやHDDの増設を行ったことがあるという程度の経験があれば、まず問題なく利用可能と考えてよい。
ともかく、PCでTVチューナーカードを利用したTV録画を行っているというのであれば、かなり魅力の高い製品といえる。PCで撮り貯めた動画ファイルを、手軽に大画面TVで楽しみたいという人におすすめしたい。
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