連載
» 2004年08月24日 19時44分 公開

圧倒的な存在感――ファンレス仕様で静音性も備える水冷キット、ザルマン「RESERATOR 1」を試す今夏水冷一本勝負 其の二(2/2 ページ)

[古田雄介(アバンギャルド)&ITmediaアキバ取材班,ITmedia]
前のページへ 1|2       

冷却性能はそのまま、ファンレスなだけにやはり静か――そして「氷」のドーピングも

 では、実際の性能をチェックしてみよう。第1回と同じように、Pentium 4 540搭載の「マシンA」と、Pentium 4/2.40B GHz搭載の「マシンB」の2台にて、OS起動から5分後と、Super π3355万桁の計算を完了した時点での温度と騒音レベルを計測した。計測には、NEC三栄「サーモトレーサ TH5104」、デジタル騒音計の、扶桑理化製品「SD-2200」を使用した。環境の詳細は以下の通り。

マシンマシンA:
クレバリーショップブランドPC特別モデル「RODEO」
マシンB:
Pentium 4/2.40B GHz搭載自作PC
CPUPentium 4 550(3.40GHz)Pentium 4/2.40B GHz
メモリPC4300 512MバイトPC2100 512Mバイト
HDD160Gバイト160Gバイト
マザーボードIntel「Desktop Board D915GEV」(Intel 915G搭載)AOpen「MX4GER(Intel 845GE搭載)」
グラフィックスカードAlbatron「ALB-PC5900P」(GeForce PCX5900XT搭載)PowerColor「VD1216」(RADEON7000搭載)
電源ユニット定格350ワット静音定格350ワット
ケースミドルタワー
OSWindows XP Home Edition SP1a
温度測定NEC三栄「サーモトレーサ TH5104」
騒音レベル測定扶桑理化製品「SD-2200」により、PC真正面から30センチ、高さ25センチの位置で測定

マシンA:起動から5分後

photo RESERATOR 1搭載時(左)、リテールCPUクーラー搭載時(右)
・騒音レベル:47.2デシベル(左)、53.1デシベル(右)
起動直後では、さすがに差はあまり分からない

マシンB:起動から5分後

photo RESERATOR 1搭載時(左)、リテールCPUクーラー搭載時(右)
・騒音レベル:46.0デシベル(左)、52.5デシベル(右)
マシンAでの実験後、まだ時間が経っていなかったので、タンク本体のヒートシンク部も少し熱を持っているが、RESERATOR 1搭載/非搭載ともさほど差はない

マシンA:「Superπ」3355万桁計算直後

photo RESERATOR 1搭載時(左))、リテールCPUクーラー搭載時(右)
・騒音レベル:47.1デシベル(左)、53.1デシベル(右)
熱範囲的にはファンを搭載するリテールCPUクーラー搭載時と変わらないが、RESERATOR 1はファンレスであることに着目したい。騒音レベルは格段に低い

マシンB:「Superπ」3355万桁計算直後

photo RESERATOR 1搭載時(左)、リテールCPUクーラー搭載時(右)
・騒音レベル:45.8デシベル(左)、52.5デシベル(右)
同じく騒音レベルは低いが、マシンBの場合はCPU周りの熱がやや広く分布されている。これはファンレス仕様となるRESERATOR 1において、CPU周りにファンによる空気の流れがないためと思われるので、ケース内エアフローも考慮すると、より効率的に廃熱できるだろう

 RESERATOR 1は、基本的には「ファンレス」であるため、静音化にはかなり貢献することとなった。上記での測定値は45〜48デシベルで、ケースを閉じれば、電源ユニットやケースファンの音だけしかしない程度となる。

 タンク本体のモーターは若干くぐもった音が聞こえるが、これも離しておけば問題にならない程度である。

 また、RESERATOR 1の電源はAC100ボルトにて別途供給される。PCのシャットダウンと連動して本体の電源も切る、といったことはPC用サービスコンセントなどを使用しなければならないのはやや面倒だが、ターボ付きスポーツ車によく用いられる「ターボタイマー」のように、PCシャットダウン後もCPU冷却のためにクールダウン動作を行うといったことも、別電源であれば行いやすそうだ。AC100ボルトコンセント用のタイマーなどは、大手量販店などで簡単に入手できそうだし。

 緊急時には、アキバ某ショップによると「“お湯”になったときには、氷を入れると効果的です」と、なんと「氷」をタンクにぶち込むことで急激に冷却効果を高められるという。

 よくある水冷キットは冷却水を小さな穴から注入するタイプなので、それを行うことは難しいが、RESERATOR 1はいわば巨大な水槽なのでこんなことも可能なのである(あまりに多用すると結露が発生して思わぬトラブルが起こりそうだが)。

 そんなフレキシブルな利用法もあるRESERATOR 1、その所有欲をも存分に満たす存在感と効果とともに、なかなか遊べそうなパーツである。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.